表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
未解決部!  作者: 遠藤鍵
1/10

未解決部

俺が所属する私立鷹羽(たかばね)高校は勉強よりも部活を優先する高校である。

ウチの野球部、サッカー部、バスケ部は全国大会の常連であり他の運動部もそこそこの成績を残している。文化部だってかなり専門的な奴らがあつまっていたりする。

この高校の新入生は1年の内にどこかの部活に入らなければならない。

もし入らなかった場合はとある部活に強制入部させられることになるのだ。

その部活っていうのは…


「未解決部?」

「ああ」

「なんだよそれ?悩みがあるやつが集まる部活かよ」

「そんな奴らが集まって一体なにが生まれるんだよ。ただの鬱集団じゃねぇか」

こいつは俺のクラスメイトの苑本翼(そのもと つばさ)だ。

あ、それで俺の名前は水有月翔(みうつき しょう)である。

俺は1年の時に部活に入らなかったので未解決部という部活に強制的に入れられた。

部員はわずか2人しかいない。

ちなみに未解決部というのは『未だ解決されていない事柄を解決に導く部活』の略だ。

『未』は200%いらない。

それにしてもあれだな。『未』を単体で見ると何故か『ひつじ』って読みたくなる。

「じゃあ、何やってんだよ?」

「まあ、簡単に言うと解決されていない事柄を最短距離で解決できる解決策を練ってその解決策を試し無理なら新たな解決策を探し出し最終的に解決させる部活だな」

「全然簡単に言えてねぇけど」

「要するに悩み解決だな」

「初めからそう言えよ」

まあ、4月からこの部活に入って2ヶ月が経つけど依頼が来たことはないのだが

「じゃあ俺の依頼聞いてくれよ」

「何だよ」

「サッカー部のレギュラーにしてくれ」

「だまれ」


そして放課後…

俺は部室に入る。すると…

「遅いわよ」

「お前が早すぎるんだよ」

こいつは新田胡桃(にった くるみ)

俺と同じで強制入部させられた生徒である。

ただ俺と違うのは何故かやる気がみなぎっているということだ。

いつも部室に入る時間が早い。

ひょっとしたらこいつ掃除とかサボってんじゃねぇのか。

「今日も依頼をバシバシ解決するわよ」

「依頼なんてきたことねぇじゃねぇか」

「今日こそはくるはずよ」

「じゃあ来ないに賭ける。負けた方は勝った方の言う事をなんでも聞く。どうだ?」

「受けて立とうじゃない」

絶対に来ないと踏んでいた。

賭けは俺の勝ちだな。

が、こういう時に限って来るものなのである。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ