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夏生詩集3

失敗届

作者: 夏生

やさしい言葉を

甘いだけの言葉と

捨ててしまった


厳しい言葉を

真実だと信じて

しまった


憤りの言葉を

受け止めきれずに

泣いてしまった


蔑む言葉を

自分のことだと

思ってしまった


美しい言葉を

ただの作り物だと

思ってしまった


貶める言葉を

何度も何度も聞いて

しまった


救われた言葉を

忘れてしまった


真実の言葉を

重すぎると

逃げてしまった


愛の言葉を

偽りだと流して

しまった


別れの言葉を

聞きたくないと

耳を塞いでしまった


勝手な言葉ばかり

身勝手な言葉ばかり

浮かんでくる


ありがとう

ごめんなさい、が

白々しくて


何も言えなくなって

心が

静かに渇いていく












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― 新着の感想 ―
[一言] 感想の連投失礼します(^^; この作品とても好きです。 言葉を受け取ること、私たちは知らず知らず自分よりの解釈で行っている気がします。 それは良くも悪くもあることで、一概に否定することは…
[良い点] 「失敗届」という題名が秀逸です。 言葉は、受け取り手の気持ちによってまったく別のものになってしまう。その苦さが、素直な言葉で綴られていて、すっと心に入ってきました。 [一言] 確か、一年あ…
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