美奈とゆず
雲一つないそら、まわりには広がる海、俺は8年ぶりこの島に帰ってきた。
昔とはだいぶ変わっていた、俺は脚を進め街のほうに歩きだした。
街の方に近づくと見たことのない景色が広がっていた。
坂道を下り街の中心部のほうに歩きだすと目の前に一人の少女が立ち止まってこっちをみていた。
美奈「あーくん?あーくんなの」
その問いかけ俺はそっとうなずいた。
秋人「美奈ただいま」
美奈「あーくんおかえり8年ぶりだね」
秋人「美奈大きくなったな」
美奈「あーくんも私より大きくなったね」
秋人「あたりまえだろう」
美奈「あーくん私は美人になった?」
秋人「そうだな昔よりはかわいいよ」
美奈「えへへ」
秋人「でもこの島も変わってしまったな」
美奈「そうだねあーくんが島を離れて8年だからね」
秋人「この8年の間に何があったんだ?」
美奈「特になにもないよ簡単に言うなら時代の流れかな」
秋人「そっか」
美奈「ところであーくん他のみんなにはあった?」
秋人「いやまだだけど」
美奈「じゃ私が案内するよ」
秋人「そっかそれはたすかる」
美奈「それじゃ行こう」
こうして俺は美奈に連れられ他のみんながいるところに案内されるはめになった。
それから美奈と街の中心部を抜けて坂道を登るとそこには見覚えのある看板の家だった。
秋人「美奈この看板って」
美奈「うんあの時私達で作った看板そしてあーくんが理想とした家だよ」
秋人「なんで、なんで俺は8年前にお前達をおいて東京に行ったのに」
美奈「だってあーくんの夢だったみんなで暮らせる家を作りたいって夢は私達の夢でもあったから」
すると家のドアが開きそこには女性がいて大人ぽくさらりとした髪の毛そして手にはなぜかフライパンとおたまを持っていた
ゆず「もしかして秋人くん?秋人くんなの?」
秋人「はいそうですけど」
ゆず「もしかして私のことわすれちゃったかな?」
秋人「はい記憶にないです」
するとその女性は髪の毛を束ねはじめた。
するとたしかにその女性は昔遊んでもらったことのある女性に似ていた
ゆず「もしかして思いだしてくれたかな?」
秋人「もしかしてゆず姉?」
ゆず「やっと思い出してくれたね」
秋人「本当にゆず姉なの?」
ゆず「まだわからない?じゃこうすればわかるかな」
するとゆず姉は俺に抱きついてきた、それをみた美奈はちょっと機嫌が悪そうだった。
秋人「ゆず姉苦しいよ」
ゆず「だって秋人くん私のことまだ思い出してないじゃん」
秋人「でもゆず姉の匂いは昔のままだ」
ゆず「秋人くんやっと思い出してくれたね」
するとゆず姉は俺の隣にいる美奈を見て。
ゆず「ほら美奈ちゃんもおいで」
するとゆず姉は美奈も抱きしめた
美奈「ゆずさんってこんなにいい匂いするんだ」
ゆず「こらこら美奈ちゃん今日は特別なんだからね」
美奈「えへへ」
そのあと泊まるところがないことを美奈とゆず姉に言うとこの家に泊まっていきなさいって言ってくれたので泊まることにした。
中に入ると大勢の女の子がいた。
事情をゆず姉に聞くとみんな親に捨てられた子らしいと聞き俺がいない8年間でいろいろ変わっていた。
そのあとみんなで食堂でご飯を食べたあと俺は部屋に行き荷物の片づけをしていた。
するとドアを叩く音が聞こえた。
秋人「はい、だれ?」
ゆず「私、ゆずだよ」
秋人「あぁ、ゆず姉か」
ゆず「秋人くんちょっといいかな」
秋人「なに?」
ゆず「中に入っていい?」
秋人「うん、いいよ」
秋人「で、どうした?」
ゆず「実は私ね昔から秋人くんのこと好きだったんだよ」
秋人「ゆ、ゆず姉なに言ってるんだよ」
ゆず「だって美奈ちゃんと秋人くんの関係見てたら私も言わなきゃって思って」
ゆず「秋人くんと幼馴染とかいいな」
秋人「まぁあまりいいもんでもないけど」
ゆず「そう?」
秋人「でもいろいろ相談はし合えるかな」
ゆず「いいな、いいな、私も秋人くんと幼馴染がよかったな」
秋人「まぁしょうがないよ」
ゆず「そうだけど」
秋人「で、どうしたの?」
ゆず「実は新しく宿舎を作ろうと思うの」
秋人「そっか」
ゆず「うん、でも人手が足りなくて」
秋人「そっか、で、なにをしてほしいの?」
ゆず「まぁいろいろしてほしいんだけどとりあえずは人手がほしいな」
秋人「わかった」
ゆず「じゃお願いね」
秋人「了解」
そしてゆず姉は帰っていた。
俺は明日から宿舎を作るため人手を探すことにした
そして次の日俺は街の中心部にでかけた
歩いていると見たことあるやつが声をかけてきた。
博臣「あれもしかして秋人か?」
秋人「あぁそうだけど、おまえまさか」
博臣「わすれたか?俺だよ博臣だよ」
秋人「やっぱりか、どこかでみたことある顔だなって思ってさ」