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予言姫

 東大陸グレリアルの街「インフェニット」…東大陸の独立国家であり、「予言」をすることができる姫「クルカ」がまとめる地区である。―

「だってさ、ハート❢この雑誌によると回復してくれる物も売ってるって❢」

旅をしている少女ソウルは、一緒に旅をしている少年ハートに雑誌『旅番組』の内容を伝えた。ハートは呆れつつこう言った。

「それはいいとしてもその雑誌雑誌なのか?番組なのか?どっちだよ。」

「さあ?あ、あのアクセサリーかわいい!!」

ソウルはタッタッとアクセサリー店に向かった。

「おい、馬鹿ーあんま遠く行くなよー!迷子になんぞー!」

「あたし子供じゃないよ!もう17歳なんだよ!あと馬鹿っていう方が馬鹿です〜!」

「うっせーバーカ!」

ハートの一言から喧嘩(殆ど馬鹿の言い合い)が始まった。周りからクスクス笑いが聞こえるのもお構い無しに喧嘩を続けた。其処に一人の少女が走ってきてハートに抱きついた。ソウルは顔を真っ赤にしてその少女を見つめた。

「お願いします!助けてください!」

少女はそう叫んだ。ハート達は少女が走ってきた方向を見た。その方角からたくさんの兵士が来た。ハート達は殴って倒したり、ヨーヨーを使ったりして兵士を倒していった。

二、三分で兵士を全滅させたハート達は少女に追われていた理由を聞くのと泊まる場所を目当てにホテルに行った。

(なんで?なんでこの子はハートに抱きついたの?そしてなんであたしはイライラしてんの?あーほんっとムカつくーーっ!しかもなんでハートと親しげに話してんの?)

ハートと少女は好きな食べ物の話で盛り上がっていた。

「だからさ、豆フライにするならチキンでしょ。」

「でもポテトもいいですよ。」

「うーん…ソウルはどっちだよ?」

「豆フライって何?」

「豆をすりつぶしてそれを衣に加えるフライです。どこかの国の伝統料理でこの大陸の王族が好んで食べたので大体のお店で食べれますよ。」

「すげーなクルカ!よくそんなこと知ってんな!」

「へークルカって名前な…はっ!」

「どうしたソウル?」

助けを求めてきた少女の『クルカ』という名前に覚えがあったソウルは『旅番組』のページをめくり確認した。そして、「やっぱり…」とつぶやいたソウルにハートは聞いた。

「何がだよ?」

ソウルはハートにこそっと言った。それは予想外だったという表情でハートはソウルを見つめた。

「ソウルさんへの自己紹介がまだでしたね。私の名前はクルカ・インフェニット。この国の女王をやらせていたただいております。」

ソウルは雑誌を落とした。その雑誌の記事にはこんな事が書いてあった。『この国はいい国ですと語るクルカ・インフェニット女王陛下(16)』と―

 ホテルの2部屋を借りたソウル達はクルカとソウルで一部屋に、ハート一人で一部屋にする事にした。

 風呂からあがったソウルはクルカに事情を聞き始めた。

「えーっと…あたし達に助けを求めたのってさ、予言にでも出たの?」

「ハイ!こんな感じでした。金髪の少年と黒髪の少女の旅人に助けを求めると良い。そしてなおかつ少年に抱きつくと少女の恋路を応援する結果になるだろう、と―」

「なななっ何?!なんの事!?ここここ恋路!?何よ!それ!?」

「でもソウルさんもハートさんの事どう思っているか、解ってきたでしょ?」

「それは…その…あたしは…」

「おーいソウルー!クルカから事情聞くんだろ?来てやったぞー!」

「ギャーーーーーー!」

ノック無しに入って来たハートがこの後どうなったかはご想像におまかせしたい…

「―つまり、お城から抜け出したクルカを追ってきた兵士達だったって事?つまり…あたし達は…」

「罪人だな。お姫様を誘拐したと思われてるだろうし。」

 ソウルは絶望した。

「罪人って…」

「その辺は私が説明するので大丈夫でしょうが…弟が私を狙ってるのです。王位を狙って。」

「ベ…ベタだな…」

「リアルなこと言わない!」

「弟は王位にひどく執着しています。それこそが王位を受け継げなかった原因なのに…お願いします!私を守りつつ弟の所まで…」

「イイぜ。」

「いいよー」

「え?」

クルカは余りにも二人の回答が即答だったので驚いた。其処にハートはこう付け加えた。

「女の願いは受けなきゃ男じゃねーぜ!なぁ、ソウル!」

「うん!ってあたし男じゃ無いわよ!…まぁ友だちの願いは聞かない訳にはいかないしね!」

「友達…?」

「もうアタシたち友達でしょ!」

「は…はい!」

「おいそれはいいけどソウル。」

「なに?」

ハートは顔を赤らめハート自身の胸をパンパンと叩いた。ソウルは自分の胸を見ると顔を赤らめた。

「…服着るの忘れた…」

「気づけよ…」

「みるなぁーーーーーーーーー!」

ソウルの鉄拳で気絶したハートの隣でせっせと服を着るソウル。こんな人たちに任せていいのだろうかと考えるクルカだった。

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