お前は追放だ
掲載日:2026/02/17
突然、僕は勇者から宣告された。
『お前はパーティーから追放だ』
「追放?」
困惑する。
「な、なんでいきなり……?」
『説明しないと分からないのか?』
「いや、そりゃそうでしょ。いきなりこんなこと言われたってわけわかんねえよ」
『仕方ない。なら、言ってやるよ』
勇者はため息をつきながら話し始めた。
『お前。最後に外に出たのはいつだよ』
「は?」
『友達と話したのは? 親と顔を合わせたのは?』
「え、何言ってんの? こいつ……」
『仕事だってしていない。もう学校卒業を何年だ?』
「いや。お前には関係ないだろ……」
『いいや。関係ある。何せこのゲームを作ったのは……』
出てきた文字を見て僕は叫び声をあげながらゲームの電源を切った。
「ちくしょう! 馬鹿にしやがって!」
思えば確かにおかしかった。
ゲームにまったく興味のない八十を超える親がプレゼントだって言って持ってきたのは。
「馬鹿にしやがって! 本当に馬鹿にしやがって!」
僕はイライラしながら別のゲームを起動した。
「現実はとっくにゲームオーバーだっての!! 今さら無駄な事すんな!」
ゲームを作ったであろう人物への罵り言葉を吐きながら、僕は既にクリアしているゲームのレベル上げに今日もいそしむのだった。
――もうとっくに飽きていたけれど。




