第五十四話 "超越者"
死相11体+1体
「そっち、行ったぞ!」
アルフィーがそうして、アザトースに向かって剣を振るが、避けられてしまう。
だが直ぐに、ライルが追撃を仕掛ける。
「虚断刃!」
そうして、ライルがアザトースに向かって斬撃を放つ。
目には追えないその斬撃、だがアザトースは手をかざし消し飛ばしてしまう。
「バケモンが……」
アルフィーが剣に魔力を宿し、火を出す。
そうして、アザトースに向かって放つが直ぐに跳ね返され、アルフィーを殴り飛ばす。
そこで、バージルが無詠唱で技を放つ。
「アザトース、、お主をここで止める、」
バージルの木の古い年季の入ったその杖から、とてつもない大きさの炎が湧き上がる。
「凄まじい魔力量に、無詠唱……流石、ヴィクトリア学園の校長だけはあるな、」
そうして、アザトースもそれに匹敵するような丸い禍々しい玉を作り出す。
両者ともがぶつかり合い辺りが吹き飛んでいく。
「なんだ、この威力、!」
アルフィーがそうして、空を見上げると雲が割れ大地が揺らいでいる。
「これが、、トップ同士の戦い……」
すかさず、バージルは街にある水を集めてそれを重圧させアザトースに放つと、先ほどの炎に比べて大きく裁ききれない。
だが、アザトースは瞬間移動をしバージルの背後に回った。
蹴りでバージルを吹き飛ばすも、カウンターをし逆にアザトースが吹き飛ばされる。
「見たことない魔法……作ったのか、」
「……そんな事より、自分の事を心配したらどうじゃ?」
そうして、アザトースが胸を痛める。
どうやら、アザトース臓器が今の攻撃で負傷したようだ、
「毒か……」
アザトースは直ぐにわかった。
バージルによって臓器に毒を入れられた、おそらく先の水に含んでいたのだろう、それを感じさせないために仕込んだ最初の炎。
「策士が……」
「ホッホッホ、伝説の邪神にそこまで恨まれるとは、生涯ネタにできるの〜
さぁ、来い。」
そうして、アザトースはさっきよりも速いスピードでバージルに挑む。
「……俺らいる?」
「もはや、邪魔かもしれませんね、」
アルフィーとライルはそんな事を思い、観戦していた。
(速い、先ほどより、じゃが……わしには未来が見える……此奴、まだ力を隠していたのか、)
その瞬間、バージルの未来が見えなくなった。
気づいた頃には、バージルは吹き飛ばされている。
「……くっ、」
そうして、地面にバージルを叩きつけるアザトース。
「お前、そんな所だろうと思っていた、中々楽しめたぞ、アイザックより強かったしな、、まだまだこの
時代も捨てたもんじゃない、、
流石、経験が違ったぞ?」
アザトースがバージルをさらに蹴りで吹き飛ばす。
バージルは口から血を吐く。
アザトースは、自分に植え付けられた臓器の毒を転移させた。バージルそのものに、
それにより、判断を遅らせ更に、魔力妨害で未来を阻止したのだ。
バージルは直ぐにそこまでわかった。
これは、経験よりも、手札の多さにやられたと、
その光景を見ていたアルフィーとライルは、直ぐに動き出すも、簡単に吹き飛ばされてしまう。
「もはや、フォボスは相手にならんな、、」
アザトースはそう言って辺りを見回す。
その時、ハイルは歩き出した。
「お前は、俺が殺す。」
倒れ込みながら、アルフィーがハイルに言う。
「やめろ!危ないから、近づくな!」
起きあがろうにも、起き上がれなくアルフィーは必死にハイルを止める。
「来るか、ハイル!良いだろう!本気で来い!
一騎打ちだ!」
そうして、アザトースは更に身体中を赤い血管のようなものが増え始めて魔力量も多くなる。
禍々しいその見た目に明らかにパワーアップしていた。
「……」
だが、そんな事今のハイルには関係なく、一切周りの声が聞こえない。
アザトースに向かって歩み始める。
その時、バージルが告げる。
「無理はするな、、ハイル!理性を、、冷静な判断を持って戦うんじゃ、、」
バージルはそう伝え、ハイルを見守る。
その時、ルーナやレイ、他の戦いが終わった者たちがハイルの元へ到着するも、
「ハイルー!」
グウェンがそう言ってハイルを呼ぶも、ハイルは振り返らない。
ルーナとレイが戦いに参加しようとするが、ハーマンに止められる。
「なにすんだよ!」
「行っては行けません。おそらく、これは一騎打ち。」
「なにが起こってるんじゃ!」
ハーバード王が、ハーマンにそう聞く
「分かりませんが、覚悟を決めたんでしょう。
それに、、おそらくハイルさん。キレてます。」
そうして、大勢がハイルを見守るのだった。
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「殲滅だ、、ナヴィ!」
そうして、俺は新たに能力を作り誰も入れないようにバリアを立てる。
「そうだ、その勢いだ。ハイル……」
憎たらしい言い方で、挑発するアザトース。
俺は、直ぐにアザトースに挑む。
直ぐに、アザトースに近づも、、
《右方向から、攻撃が……》
「遅いんだよ!」
アザトースはそう言って、直ぐに右方向から蹴りを喰らわす。
そうして、俺は一瞬で吹き飛ばされてしまう。
《すみません。相手の攻撃速度がこちらの判断能力や、森羅万象を超えており、》
「言い訳いらねぇよ!さっさとやれ!」
《はい、マスター……ですが、マスターの精神状態が不安定で、このままでは……》
(あ?)
《……直ぐに、相手の攻撃を解析します……》
俺は、ナヴィとの会話を中断してアザトースに挑む。
さっきよりも戦えてはいるが、やはり直ぐに攻撃が読まれてしまう。
万象透視眼を使っても、明らかにあっちの方が速い。
クソ、腹立つ。
強制解除を使い、指鉄砲で攻撃をするも全く、アザトースには聞いている様子はなく。
直ぐに動き出しカウンターを仕掛けてくる。
「うざ、、」
そうして、またしても吹き飛ばさられる、
なんだ、、どうやったら勝てる……
超越者になれない、、
「そんなんじゃなれないよ。」
トリックスター、が話しかけてくる。
「スター、、」
「冷静になれ、辺りをみろ。全て感じろ。
死者を受け入れろ。それだけだ、」
そうして、俺はバージルが言ってた事をようやく思い出す。
冷静に戦う。
(ナヴィ、さっきはすまなかった。
冷静に楽しくいこう。アイツをぶっ倒すぞ、
期待してる。)
《……!はい!、マスター、ハイル様の期待に応えられるように最善を尽くします。》
そうして、俺は目を瞑り、全て魔力感知で辺りを冷静に見回す。
「……よし、行くか。」
俺はアザトースに再度挑む。
(ふぅー、危なかった。ラムネの意識不明、仲間の怪我にコーディの死、親の死、兄弟の死とか、他諸々後1人でも死んでたらまずかったかな、忘却、、助かった、)
スターはそんな事を考える。
そして、アザトースの思考に入り込んだ。
「お前、気をつけろよ。
伝説が生まれるぞ?」
「!?、なんだ、、アイツの気配が……」
そうして、俺はアザトースをぶん殴る。
「くっ!いつの間に……、気配が感じない。なんだ、コイツ……」
ハイルを見てアザトースは恐怖する。
《暗翳殲滅から冷静さを確認。進化して、凌駕者を獲得。
高密度な魔力にアドレナリン、今までの経験から
超越者へと進みます。
失敗、失敗、失敗、etc....成功しました。
超越者獲得のおまけとして、
想像者が創造神へと進化。それに加えてファエトンや他の能力もグレードアップ、冥王級越え、唯識解放を、獲得。
マスター、ハイル・アクロイドは、絶対的な支配者・神の領域、超越者へと進化しました。》
アザトースに映る、俺の姿。
焦げ付いた外套をまとい、崩れ落ちる布切れの隙間から炎が溢れ出す。
神々しく、白銀の髪は燃え盛る風に煽られ、光の残滓のように揺らめき、全てを見通す、神のような紅蓮の瞳は宵闇を裂く刃のように鋭い。
ただ一歩、瓦礫の上に足を下ろすたび、周囲全体の空気は歪み、熱と殺気が圧となって押し寄せていた。
その姿は人の形をしていながら、もはや人の領域を超えている、無限の可能性。
燃え盛る炎はハイルを喰らうのではなく、ハイルの意志に従う従者のごとく寄り添い、存在そのものが
「異端」と化したかのようなチートであった。
「超越者……」
アザトースは直ぐに、俺に向かってぶつかる。
だが、俺の間合いに入ったその瞬間に、アザトースの腕が切り落とされる。
「ちっ!なんだ、この凄まじい、圧迫感は、、」
「これは、コーディの糸だ。切れ味いいだろ?
アイツは凄いんだよ……ここで死ぬような奴じゃなかった、、」
そうして、糸で辺り全体を切り刻む。
「さっさとやるぞ?来いよ?
ビビんな、邪神野郎、」
そうして、超越者ハイルと邪神アザトースの戦いが始まる……




