第四十九話 覇者
「ヴォルクス……」
レイが、ヴォルクスに押されている。
機械で、大きな身体ながらも素早く思い一撃。
歴戦の兵士というのが、戦っていて直ぐにわかる。
「時を止める……」
そうして、時間を停止させたもののなんと
ヴォルクスの腕から、何らかのエネルギーが集圧する。
すると、時が直ぐに動き出してしまう。
「は?……」
レイが、困惑するとすぐにヴォルクスはその隙をついてレイの顔を殴り、吹き飛ばす。
「時間停止能力……強いが、対策はしている」
ヴォルクスは肩からミサイルを何発も、レイに向かって放つ。
避けようとするも、追尾型でありそれが何発も、、
避けきれなかった、
「当たる……」
そう思った時、割って入ってきたのはライリーだった。
「危なかったな……」
そうして、なにか白い機械式の盾を使い、ミサイルを防ぐ。
「ありがと……」
レイがそう言うと、ライリーはレイに武器を渡す。
「クロノスピア、槍の武器だ。範囲的に中距離、
近接武器にも出来る、投げる事もでき、持ち主に帰ってくる。
ファエトンから着想を得たんだ、、お前の武器だ。」
「武器屋、やるな、、」
そうして、レイはクロノスピアを手に取る。
「よし……ぶちのめす。やるか、」
レイは光速で動く。
クロノスピアスを片手に持ち、ヴォルクスに向かって振り回す。
(はやくなった……解析をするしか、)
そうして、解析のスキルをヴォルクスが使おうとするも速すぎるあまり、解析が間に合わない。
そうして、ヴォルクスの肩の辺りが損傷してしまう。
この前に、ヴォルクスは1人の兵士と戦って少し負傷していた。
それが、今になってあだとなってしまった。
この速さに、レイ自身も驚いていたが、それと同時に興奮していた。
レイから、アドレナリンが大量に分泌される。
興奮状態。
《レイ・アダムスが覚醒、覇者へと進化
タイム・フリーズが時の支配者、時穿者に進化しました。》
「なんだ、、進化!?」
ヴォルクスは想定外だった。
こんな簡単に覚醒、12歳の子供がこんな強大な力を有しているなんて、今まで聞いたこともない、
「どうした?時減速……」
すると、レイの目の前にいたヴォルクスのスピードが動きが遅くなる。
時は停止してない。スローになっているのだ。
(なんだと……)
直ぐに、ヴォルクスは能力の解除に移る。
だが、それよりも早くレイが攻撃をする。
「時廻殲界……」
レイが槍を前に突き出す。
その瞬間、ヴォルクスは脳内で現実での1秒で槍の攻撃を何年も、何十年も受け、貫かれた感覚に陥る。
死ぬことができず、刺されては時が戻り刺される前の身体になる。
そんな地獄を味わったヴォルクスは精神が壊れた。
ヴォルクス、死亡。
レイの勝利。
「ふぅー、何とかなったな……」
「お見事、、」
ライリーもそう言って、微笑んだ。
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同時期、
「ルーナ、、そんなもんか?」
ハイルの兄、エヴァンスに苦戦をするルーナ
「相手早すぎるでしょ、、」
そうして、またしてもエヴァンスがルーナに距離を詰め蹴り飛ばす。
瓦礫に埋もれてしまうルーナ、
もはや、エヴァンスは遊んでいた。
「……痛いよ、、」
ルーナが涙を流す。
その時、
「立てるか?ルーナ、、」
現れたのは、ルーナの父ヒューゴだった。
「パパ、、」
「一緒に行くぞ、」
そうして、手を差し伸ばし、ルーナは立ち上がる。
「親と来るか、、わかった。
本気で行こう」
そうして、エヴァンスは禍々しいその刀を構える。
「俺はいらないか?」
そうして、隅から出てきたのは十一大惑星のウラヌスであった。
「あんた、、」
「俺もアイツには恨みがあるんだよ、、まったく、弟も見たが、アイツの家系は嫌な性格をしてる。」
ウラヌスが頭を抱えながら、そう言うとルーナが笑う。
「……でも、それがハイルの良いところ、あの人にもあると思う、良いところ、」
「……そうかよ、」
そうして、ルーナ、ヒューゴ、そしてウラヌスでエヴァンスに挑む。
最初に動き出したのは、エヴァンスだった。
ルーナに向かって刀を振り上げる。
だが、直ぐにその位置はウラヌスに変わっていた。
動揺するエヴァンスに直ぐ、ウラヌスが蹴りを喰らわそうとするも、足を掴まれてしまい投げ飛ばされる。
「ちっ!」
「お前が俺に勝ったことあるか?
素の能力だけの脳筋が!」
直ぐにウラヌスに向かって追撃を試みるエヴァンス。
距離が近づいたその瞬間、エヴァンスの前にいたのはウラヌス、ではなくルーナだった。
「……疾風斬!」
そうして、ルーナはエヴァンスに風の力を使い、斬りかかる。
小さな竜巻がエヴァンスに向かって放たれ、少し傷が入るが、エヴァンスからしたら、ゴミでしかないようで、
「痛くもないな、、親が冥王で、子はそれか?」
「くっ、、」
ルーナが悔しそうに、目を細める。
だが、直ぐに横からヒューゴが入ってくる。
「自分の子が頑張ってる姿を、そんな風に言うのは親として許せないな……」
(いつの間に……)
ヒューゴの能力は空間魔法を主に使い、瞬間移動や、位置の入れ替えなど、空間魔法のプロだ。
だが、エヴァンスは直ぐにヒューゴの攻撃を受け流す。
「体術2人、剣技1人、、しかも、全員基礎の基礎、出来損ないだな、、」
エヴァンスは距離をとり、構え方を変える。
「漆黒衝天……」
すると、黒い斬撃が辺りを覆う。
道も、建物も全てが一気に切断されていく。
ウラヌスは片腕が切断されてしまい、ヒューゴは右手の中指と、薬指が落ちてしまう。
「パパ!」
ルーナがそう呼ぶも、ヒューゴは微笑む。
「心配するな……大丈夫だ、」
ルーナは何とか剣で、風の力を使い、多少の斬撃を防ぐことができた。
だが、次の瞬間、ルーナの意識は少し落ちかける。
「何て覇気だ……」
それは、エヴァンスから発せられる覇気。
その強大な力に、ルーナは少し怯えてしまう。
「ハイル……」
命の危険を感じた。
だが、その時ルーナは思い出した。
――――――――――――――――――――――
「ハイルって、力いっぱいあるけど、どうやって分けてるの?」
それは、過去に国王の娘を救出した後、
ハイルと話した時の会話だった。
「ん?まぁ、、なんか感覚?」
「プロみたいな言い方……」
ルーナは苦笑いをする。
「まぁ、腕とか足とか意識して動かさないだろ?
だげと、分けて動かせてる、それと同じだよ〜」
ハイルはそう言いながら微笑む。
「でもさ、怖くないの?新しい強い敵とか、」
ルーナがそう質問すると、少し考えながら答える。
「別に、怖いけど、ちょっと楽しいよね、」
「……変なの、ファエトン返してね!」
「おいおい、お前のじゃなくない?」
「いいから!」
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「楽しまないとね、、無意識で、、」
エヴァンスの覇気から出る恐怖心、命の危機に、なぜか、ルーナは少し余裕が生まれた。
興奮?危険信号?わからないけど、、とにかく、
「やらないと、、今ここで!」
《ルーナ・ベネットが覇者へと進化、
風の魔法が、風神者に進化しました。》
「覇者、、覇者?」
エヴァンスは、動揺する。
覇者とは、能力を最大限高めた者だけが到達できる真の領域であり、真骨頂。
滅多になることが出来ない。強大な力を手に入れる事ができる。
「基礎しかできない奴が……」
エヴァンスがそう言うも、ルーナは言葉を遮る。
「何事も、基礎ができてないとダメでしょ?
それに、基礎が出来てれば何だってできるよ、あとは応用だけだからさ、」
そうして、とてつもない魔力量のルーナはエヴァンスに向けて歩む。
(魔力量、、フォボス……いや、冥王か、?)
エヴァンスは警戒する。
そして、冷や汗を流す。
アイザック以来の強敵に、少しエヴァンスはビビっていた。
「覇気?」
ウラヌスも、ルーナのその力に直ぐわかった。
そして、ヒューゴはそんな娘を前に、何よりも嬉しかったのだった……
(よく……ここまで来たな……ルーナ、)
ヴォルクスほんとは、殺す気なかったんだけどな、、
Ⅳ部、Ⅴ部でも出す予定だったし、
後、エヴァンスの名前がエヴァンスだったり、エヴァンだったり、、、気にしないでね!




