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第四十三話 早く来いよ

「で?やられて逃げてきたのか?」


 薄暗い部屋、王の玉座に座り十一大惑星を見下ろす黒い影。

 アザトースであった。


「申し訳ございません、ですがアイツら結構やるみたいで、息子達も……」


 ウラヌスがそう言って弁明をする中、アザトースが関係なしに答える。


「はぁ、お前の息子?、雑魚だろ?あんな奴らが勝てるなんて思ってない、アイツらは脅威だ。忌々しい、白髪に……赤毛、、厄介なんだよ、あの二色……瞳も忌々しい。光の原色など、、、」


 そうしてアザトースが頭を抱え、片足で地面を蹴る。

 すると、ウラヌスの方に亀裂が向かい、指一本が触れてしまう。

 その瞬間、ウラヌスの指が一本吹き飛んだ。


「マジか……」


 これには、ほかの十一大惑星もドン引きの様子。


「お前らなんかいつでも消せることを忘れるなよ?

 "超越者"に1番近い存在は、、ハイルとかいうガキだ。発現させる前にすぐに殺せ。いいな?」


 だが、続けて十一大惑星の火星であるアレスがアザトースに質問をする。


「ハイルも厄介ですが、その仲間達。特にルシファーは厄介です。」

「あの悪魔か……ファエトンだっけか?あれもだな、、ミカエルを呼べ。それでどうにかなるだろ?」

「わかりました。今はモリーという風にして気配を消していて、、」

「関係ない。殺すさ。全員な……」


 そうして、アザトースは消えていった。


 ――――――――――――――――――――――


「ん?なんだ、あの車……」


 アイザックが、そう言うとヒューゴが反応する。


「娘の気配……」


 そうして、pove-2から降りるレイ達。


「おお!意外に早かったな……」


 アイザックがそう言うと、車内からでる人の量に驚く。


「なんか増えてる?」


 そうして、半兵衛とベルゼブブが挨拶をする。


「あ、ラムネの父の、半兵衛と申します。

 お世話になってます。」

「私は、悪魔のベルゼブブと申します。

 ハイル殿の、お父上で、、、なんという闘気!

 流石でございます。」

「お、おう。よろしく……」

「よろしくお願いします。しかし、悪魔まで仲間になったとは、凄いですね。」

「悪魔か、階級は?」

「それほど高くはありませんよ、」

「みんな揃ったわね!」


 アイザックに続き、ヒューゴ、ライリー、カレンが挨拶を続ける。

 だが、気づいているのはアイザックだけのようで、


(おいおい、高くない?高くないだと?こいつ……とんだ化け物だぞ?冥王級と同等に戦えるほど、なんなら技術だったら、俺より上だ……

 味方でよかった……)


 そう思ったアイザックであった。

 そうして、アイザックは異変に気づく。


「おい待て。ハイルは?」


 それを聞いた瞬間、コーディが土下座をする。


「すまねぇ、任されてたのに……

 ハイルは俺たちを逃すために、、」


 それを聞いて青ざめるカレン。

 だが、アイザックはそれほど動揺していない。


「なんだそんな事か、アイツは生きてるだろ……俺の子だ。そう簡単にやられるほど雑魚じゃない。」

「ああ、僕とハイルは繋がりがあるからね。

 まだハイルは生きてるよ。」

「そうか!ならよかっ……ん?あんたは、、」


 アイザックが、ルシファーに目をやる。


「……ルシファーだ。」

「そうか、ルシファーね…………ん?」


 そうして、アイザックは8度見をする。


「は?、え?、いや、、ああ、、ルシファー、ルシファー?なにそれ、知らない、え?まじ?」


 明らかに動揺するアイザック。

 それもそのはず、伝説というか、物語などにしか出てこない最強なのだから。


「動揺しすぎ、」


 ルーナもそう言うが、まだ幼いためヤバさが分かっていない。


 ――10分後――


「よし、ある程度わかった。

 じゃあ、早速だが、作戦に移る。アザトースに関しての記事は少ないが、調べてみたらどうやら定期的に復活をしているらしい。数々の能力者の力を奪っている。能力は未知数。それぐらいしかわからんな。」


 そうして、アイザックが机に様々な時代の文献を並べる。


「これ、エヴァンさんの日記。」

「堕天の剣?」


 そうして、日記には堕天の剣という言葉があった。

 日記の内容を読むと、どうやらエヴァンは剣技について伸び悩んで新しく、そこで悪魔と契約を交わしなんでもどんな物も切れてしまうそれほどの威力を持ってる、堕天の剣を手に入れたらしい。


「あれか、、以上?」

「これぐらいしか書かれてない。」


 レイがそう言うと、アイザックは納得する。


「アイツ頭いいからな。そんな簡単には教えてくれないわけか。しかし、アイツの悩みに気づかなかった。親失格だな……」


 そうして、作戦を決める。

 真正面からの突入である。


「作戦とは?」

「それ、特攻じゃん。」


 皆んなからの総ツッコミが来る。


「ハイル居ないよ?」


 ラムネがそう言うと、アイザックは少し渋るがすぐに一言。


「まぁ、今でしょ?」

「やかましい。」


 そうして、作戦が決まりバミューダを目指して向かう。

 その時、街に入ったその瞬間……

 レイに向かって砲台の玉のような物が猛特急で向かってくる。

 レイは判断が遅れた。

 当たるその直前。


「避けろ!」


 アイザックが前に出て、砲台の玉を斬る。


「全員無事か?」


 そうして、アイザックは敵の方を見る。

 煙が段々と消えていき、目の前には黒い全身機械に覆われている禍々しい人影?

 ヴォルクスという戦闘兵器が立っていた。


「誰だ?」

「知る必要はない、お前はもう時期死ぬ。」


 そうして、ヴォルクスの背後から1人の剣士が出てくる。


「よぉ、兄さん……」

「クルーか……」


 アイザックの弟、クルーであった。

 お互いの剣が交差する。


「何故ここにいる?」

「教える義理ないよね?」


 そうして、直ぐにアイザックの剣を弾き、蹴り飛ばす。


「くっ、強くなってる……」

「なったんですよ、兄さんだけじゃない。俺も、、

 冥王に……」

「そうかよ、お前ら!城に急げ!」


 アイザックがそう命令をする。

 カレン、ライリー、ヒューゴはヴァルクスの相手で、アイザックと共にここに残り、レイ達はアザトースの元に急ぐ。


「行けるの?私たちで!」

「行くしかないだろ?」


 心配するルーナに、レイがそう告げる。

 現に、ルシファーやベルゼブブがいるため、こちらの方が強さはあるが、どれだけ強い2人が居ても、

 勝てるかは危うい。


「俺たちも強くならないとな……」


 コーディが走りながらそう言う。


「どうやって?」

「根気……」


 そうして、アザトースの元、バミューダの城。そして、ハイル達の通う学校、ヴィクトリア学園へ急ぐ。


(ハイル……早く来いよな……)


 レイは心からそう思うのだった。

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