表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

日常(?)

作者: 新二千円札

 俺、渡辺日向は苦悩していた。

 どうしてか……それを語るには時間が必要だ。

 そしてこの話は俺以外に理解することができないかもしれない。

 だが俺は語る。

 モテるために……。


~~~


『あんたなんか嫌い! 二度と話しかけないで!』


 場所は図書館。俺はズキズキと痛む右頬を抑えながら、目の前の可憐な女性を見つめていた。

 容姿端麗、完全絶後。運動神経が良く、きっとこの世界で一番美しいだろう。

 ……いや、二番目だな。一番はエマ・◯トソンだ。ハリー・◯ッター時代のハー◯イオニーは可愛すぎて……!


「黙れ。続けろ」


 すまない。失礼した。

 そんな世界で二番目に美しい女性と相対しているのは、世界で一番美しい男。俺。

 もちろんその時、俺は疑問を抱いていたさ。

 なぜか。分かるかい? ……そう。頬を叩かれたからさ!

 急激に襲いかかる痛みに、俺はたじろぐことしかできなかった……。


「……」


 では、なぜ彼女は俺のことを叩いたのか。

 わからないだろうな。俺だってその時は理解できなかった。

 こんなイケメンを無下にするなんて、無駄としか言えないだろう。

 いや、キミのような人なら振られてもおかしくないだろうが、俺だ。わかるか? 俺だぞ?

 幾度となく女性を手駒にしてきた、俺がだぞ?


「いや、お前彼女できたこと無いだろ」


 コホン。とにかく、俺に女を紹介してくれ!!

 お前、彼女居るんだろ! もう見栄を張るのは辞めるから! 彼女さんの友達でいいからさ!


「お前、クズだな」


 は、はぁぁ!?

 俺が彼女できたらモテないお前に紹介してやろうって考えてやってたのにさーー。

 ほんっと、これだから童貞は……。


「で、もう帰って良い? これからちょっと約束あるんだけど」


 は? だから俺に女紹介してくれって!


「いや、そんな態度のやつに紹介するわけねえじゃん。調子のんなよ」


 ッ! ……分かった。じゃあなんで振られたか、一緒に考えてくれ。

 俺がなぜ振られたのか……。


~~~


 そうやって奴は空に手を仰ぎ、遠くを見て黄昏れはじめた。


「彼女、欲しいなあ」


 ……俺は奴を無視して踵を返し、世界で一番美しい彼女の元へ向かったのだった。



なんでこんなのを書いたのか……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ