六日目の生きる意欲:外で走る編
太陽は暖かく、風はほんのり肌寒い。空は快晴。走るには丁度良い気候だろうか。
目標:気分としては、帰るまでに、せめてジャージの中は汗だくに成りたい。摂取した水分がちゃんと汗になって行く事を実感したい。
計画:徒歩で走る場所まで移動してから、スマホのタイマーを十五分に設定して、海方面へジョギング開始。十五分走ったら折り返してくる。それで大体三十分になるだろうと言う予想。
練習:実際走るフォームを取ってみるが、早歩きの時のスピードが分からないので、適当にその辺を散歩していた早歩きのおいちゃんの後に黙ってついて行く。
弊害:いくら早く歩いても遅く歩いても、背後で聞こえる「走ってるはずの足音(俺)」が追いこさないので、おいちゃんは怪しみ始める。平和に散歩がしたかったおいちゃんは、さぞかし気持ち悪かったことであろう。
分岐:流石においちゃんが不審者ではないかと疑っている(何度も振り返って来る)ようなので、別のルートへ移動する。大体フォームと速度が馴染んできた所なので、おいちゃんとは別れ時である。ありがとう、見知らぬおいちゃん。
耐久:後は十五分経過するまで、ジョグを続けるだけである。当初の予定通り海沿いの道を走る。特に体力面は問題ない。道中でスタミナが切れる事はないだろう。胃袋に一リットル入っているし。
観察:何せ初日なので、ウキウキしているらしい。カモメがすげぇ飛んでるとか、鴉が時々いるとか、海の彼方に船が浮いているとか、やたらとハマヒルガオが咲いてるとか、とにかく集中力は分散される。
集団:目星をつけておいた通り、その道路には「散歩をしている人」か、「ランニングをしている人」か、「サイクリングをしている人」しかいない。ジョギングをしているのは俺だけだったけど、上手く紛れられただろう。
例外:途中にある公園で子供等が遊んでいる。海の写真もしくは動画を撮っているご婦人が居る。フレームインしてしまう位置を通る時は顔をそらす。
時間:道が細くなって怪しげな小屋が建っている地帯に入りかけた所で十五分経過。しばらくアラームに気づかず、一分四十秒くらい長く走ってしまった。
速度:戻りの十五分間は、速度を抑える事に集中。早く帰りたいと言う意思があるらしく、ついステップが早くなる。靴底を引きずらない程度にゆっくりゆっくり進む。
帰路:走り始めの位置まで戻ってくる。ようやく普通に歩く。それまで可動範囲を狭められていた膝が、えらいスムーズに動くように感じる。階段を上る膝が軽い。
回復:ジョギングであれなんであれ、体を動かせば汗が出る季節である。ジャージの中のタンクトップとTシャツがぐっしょりである。シャワーして頭と体を洗う。汗が引くまで待つのが大変。水を飲んで塩飴を食う。
そして体重測定。
結果:体重五十七キログラム強。体脂肪二十八パーセント台。内臓脂肪レベル四。
何故か体重は増えたけど、脂肪関係がだいぶ減りました。
感想:速度を抑える方法は上手く行ったが、腕を「走ってる時の位置」にキープするのが後半で大変になってくる。腕を下げてしまいそうになるので、上半身を支える筋肉を鍛えよう。
それから、鼻の舌や手の平にかく汗をどうにかしたい。ポケットに入るもの以外の荷物は持って行けないから、ハンドタオルを用意しよう。
これから暖かくなる季節なので、日射病と熱中症に気を付けて、週に二回は走りに行くように。
外で走る編 以上。