第十七話 ニッポンバシダンジョン第九層
今日は朝ごはんの時間だ。
目玉焼き、食パン、フルーツ、ココアの四段重ね。
「お兄ちゃん今日は私が用意したのよ」
「凄いな」
「目玉焼きは自信作よ」
「また頼む」
「明日はお兄ちゃんの番よ」
「そうだな」
今日は土曜日で学校は休みだ。
その代わりに朝からニッポンバシダンジョンにたっぷり潜れる。
そのようでいよいよ良い感じに稼げそうだ。
第九層に来た。
「ハジメはわくわくしているな」
「ハジメ君興奮して下半身が大変なことになってるの?」
「どういうことだ!? わくわくはしているが」
ナチュラルにセクハラしてくる咲月さん。
凄くイヤラシイ目つきで見てくるから咲月さんは凄く扱いが大変だ。
「アカツキモードになるぞい」
「ミツキやる気だな」
第九層の敵は鎧蟹。
鎧のような蟹だ。
白兎モードで剣を奮う。
フレイムソードを纏う。
炎の化身になったようだ。
フレイム白兎かな?
鎧蟹を燃やし尽くした。
鎧蟹のドロップ品はカニの甲羅。
ドロップ品の買取価格は2000円だ。
なかなかに高い買取価格だ。
カニの甲羅を稼ぎまくる。
鎧蟹をアカツキが倒す。
「ぶん殴る。さらに殴る。蹴る。破壊拳!!!」
アカツキは攻撃的な性格だ。
アカツキは最強のヒーローをモデルにしているとか。
気弾を放っているところとかアカツキは最強かもしれない。
俺も最強のヒーローに憧れる。
だからもっとダンジョンに潜る。
「魔法をもっと扱いやすくしたい」
「どうしたサツキ?」
「うちの魔法って物理魔法やん」
「うん」
「だからもっと魔法らしくしたい」
「してみろよ」
「だから加工している」
そして魔法を僅かに発射できるようになっていた。
「やった発射魔法を獲得したよ!」
「それが普通なんじゃないの?」
「でもこんなに飛ぶ魔法を使えるのが普通じゃないみたい」
「なになにダンジョンちゃんねる。それで物理魔法が普通で発射魔法が特異?」
どうやらダンジョンちゃんねるでは発射魔法が特異的らしいと考察されているとか。
サツキが強化されているように感じる。
もっとサツキが頑張れるように俺も頑張るか。
カニの甲羅を沢山集めて売りに出す。
第十層に来たが鉄の扉があるだけだ。
どうやらボス戦のようだ。
凄く実力を得れそうだ。
「ついにボス戦のようだな」
「ボス戦わくわく」
「発射魔法の試し打ちですね」
そんなことよりボス戦だ!
ダンジョンに来て最強の力を試す時だ。