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100絶望と絶望と色の街、バランタイン

 

 例の事件から四十五日が経過した。


 山のふもとに佇む男の前には、黒く変色した瓦礫が広がっている。


 そこに三人ほどの人間が現われた。


 みな、服はボロボロで、灰で真っ黒、髪もボサボサで性別も不明。


 そんな彼は、瓦礫を片付けはじめた。

 わずかながらの小さな広場ができると、彼らはそこでたき火を始めたのだ。


 たき火が、煌々と赤色に煌めく。


 それは、このモノトーンであった世界に初めて色づいた色である。


 焚火で何かを焼いているようだが、一人の人間が焚火で焼いた黒いものを手に持つと、山のふもとで佇む男に近づき、それを男の前に置いた。


 男は、決して、それに手を触れることなく、ただただ、佇むだけだった。


 バランタインは未だ一面が白と黒のモノトーンの世界。

 そこに火の赤色が色づいた。

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