表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
100/142

98絶望と絶望と絶望に抗う街、バランタイン

 

 例の事件から三十七日が経過した。


 山のふもとには今日も男が佇んでいる。

 男の脇には黒色の灰が残っていた。


 バランタインは未だ一面が白と黒のモノトーンの世界。

 今日も何も変わることはない。


 だが、音がした。


 足音だ。それは、徐々に大きくなり、男のほうへと近づいていく。


 それは、一人の人間だった。


 ボロボロで、真っ黒な灰まみれの服を着た人間。

 髪はボサボサで性別不明。


 そんな人間が下を向きながら歩いていく。ふと、佇む男に気づいたのか、ふと、チラッと山のふもとで佇む男を見るも、再び、下を向き、通過していった。


 ただ、それだけのこと。


 ただ、それだけのことかもしれないが、このバランタインに生きている人間がいた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ