謎の少女
特安室にて阿倍は正座させられていた
目の前にはご立腹のギルバート課長
「で?どうゆうことだ?」
「いやーあははは」
「笑い事か、まったく」
「すみません」
「なぜすぐ申請しなかった?」
「そのー、怒られるじゃないてすか?」
「あたりまえだーー!!!!」
机を叩き阿倍に激怒する
阿倍はガックリうなだれへこむ
事の始まりは少女にパンを渡してからだった
少女は警戒しながらもパンを受け取り食べる
しかしまだ足りなかったのか阿倍に催促
阿倍はコンビニ袋ごと渡すがまだ足りず
改めて買いにいこうと
持ち合わせ確認のため財布を取り出す
財布を強奪する少女、あわてて追いかける阿倍
すぐに追い付かれる事に気づいた少女はあろうことか
「きゃーだれかー襲われるー」っと
叫びながら逃走
それを聞いた歩行者が阿倍を囲む
そして捕まる阿倍
「自分は警察だ」と主張する
しかし警察手帳は紛失中
証人として呼ばれるギルバート課長
阿倍の手帳紛失が露呈
で、今にいたる
「まーいまそんなことよりあの少女だか」
「二人…いや、三人組に追われてました」
「…どこかの組織か?」
「それは、わかりません」
「ねぇねぇ、おいし~?」
「うん♪」
「きゃ~かわいい」
阿倍とは対照的に接待を受けている少女
少女に興奮するレミィ
「取り敢えずどうするか…」
課長が悩んでいると
「よろしいですか?」
デルヴァザが話に入ってきて
「応接室のほうで対応するのが良いのでは?」
「んっ?そうか…」
「お相手は美琴さんが良いかと」
「お前が言うのだ、そうしよう」
「では」
デルヴァザの提案に納得するギルバート課長
美琴の方に近づくデルヴァザ
「美琴さん、対応、お願いします」
「わか、った、普通、で、いいの?」
「はい、普通でお願いします」
コクりとうなずくと美琴は少女に近づく
「いき、ま、しょう、か」
手を差し出し誘導しようとする
少女はレミィの方を見て、美琴の方を見る
「うん。どこ行くの?」
と、美琴に抱きつく少女
そのまま美琴は少女は案内しながら
「いろ、いろ、お話、が、できる、場所」
と、言い連れ出す
二人が出ていくと
「デルヴァザ、どう言うことだ?」
阿倍がにらむように言う
「はい、彼女には爆焔術式が施されてます
それもこの辺りを吹き飛ばすほど強力なものが」
「なんだと!?」
「ですので、阿倍さん、解析お願いします」
「……ああ、わかった」
応接室には強力な結界が常に張られている
つまりは使い方次第で、身を守る盾にも
閉じ込める檻にもなる
なのでデルヴァザは少女が危険人物で
一時的に閉じ込めておこうと
応接室に向かい美琴に合流した阿倍
目の前にはケーキを嬉しそうに頬張る少女
(こいつ、どんだけ食べるきだ?)
阿倍は少女の食欲に呆れる
そして少女のそばにしゃがんで
「折り合えずお嬢ちゃん、おじさんは阿倍徹志って言うけど、君の名前は?」
「へいほ」
口をモグモグさせながら少女は応える
さらに呆れ気味に
「ちゃんと口を空にして答えなさい」
少女は促され残ったケーキを一気に口にいれ
食べ終えてから
「ケイコ」と、答える
「じゃーケイコちゃん、君には術式がかけられてるのは気づいているか?」
「じゅつしき?」
「あー目の前には見えないけど、とっても危ない物が付いているって事」
「なにそれ~」
ケイコは不満気味に
「だからそれをまずはとっちゃおうか」
「どうするの?」
「目をつぶっておとなしくしてもらえるかな?」
阿倍の言葉に素直に従うケイコ
ケイコの額に手をかざす阿倍
「・・・これは」
阿倍の反応に美琴が
「どう、か、した?」
「少し厄介だな」
「なん、とか、なる?」
「なんとかするさ、美琴、オレの言うとうりやってくれ」
と、阿倍は美琴に指示をだし始める