プロローグ
薄暗い路地
ネオンの光が足元を照らすなか、1人の男が歩いていた
帰宅途中なのか少し足早に
そんな男の足が止まる
横からいきなり抱きつかれたからである
「んっ?」っと
男が何事かと見るとそこには
1人の少女がいた、身長は120㎝ぐらい、美しい黄金色の髪が肩のところまで延びている。そして頭からケモノの耳を生やし、髪と同く黄金色のしっぽを生やした
幼い妖狐の少女
男の視線に気づいたのか少女が顔をあげる。瞳は青く清んでいて、顔は整い大人になれば誰もか振り向くであろ美人になることは間違いないだろう。しかし、今はその顔が悲しみに満ちて、瞳には涙を浮かべている
男が「どうした?」っと聞こうとしたが少女が来たであろう方から2人組の男が近づいてくる
角の生えた男と、コウモリのような翼を生やした男が
「いやー、兄さん、うちの娘が迷惑かけた…」
角付きがそういいながら
笑顔で近づいてくる
男はとっさに少女を自分の後ろに誘導し
「なんだ、あんたら?」
「なんだって…その娘の保護者ですよ~」
「保護者?」
「そうですよ」
「ほんとか?」
「ほんとですよ」
しばし沈黙、お互いの出方をうかがつている
すると男は懐から手帳をだしなから
「なら、ちょっと付き合ってくれないか?」
と、訪ねる
それを見た角付きと羽付きは顔見合わせる
お互い「どうする?」って顔になり見つめいてると
突如銃声……
何がおきたかと思ったら
男の手帳がない
角付きと羽付きの後ろ
フードを被った男が銃を男の方へ向けながらそこにいた
「おい、連れてこい」
フードの男の命令、角付きがそれ聞いて即座に男に詰め寄り
右の大降り
男はそれを避けカウンター
角付きはそのまま倒れる
羽付きは?と、思ったのか辺りを見渡すがいない
ハっとなり上を見る、すると眼前に羽付きの足が
咄嗟に回避し、そのまま足首をつかみ回転
ハンマー投げのようにフードの男に羽付きを投げる
フードの男は意とも簡単によけ
羽付きは後ろの壁に激突
向き合う男とフードの男
「あんた、やるね~」
「………」
フードの男は陽気にそんなことをいい
起き上がってきた羽付きに
「もういい、ひくぞ」
苛立ち気味に羽付きに命令
羽付きは男を警戒しながら倒れている角付きを回収
そのままフードの男の後ろの方に立ち去る
取り残される男とフードの男
「それじゃあ、オレたちはこれで」
「おい、あんたらなんだ?」
「……あんたは誰とも会わなかった」
「なに?」
「ほら、誰もいない…」
フードの男が男の後ろを指差す
警戒しつつ後ろを見ると
そこにいるはずの少女はおらず
「おいっ」
フードの男の向き直りながら声をかけたが
そこには誰もいず
「なんなんだ?」
と、ぼやく男