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終焉


 僕の食事よりも、彼女の装飾の方が重要だった。


 豊頬の彼女が柔らかく微笑み、髪飾りやらアクセサリーやらを付けていれば、僕はどうにでもなってしまえばよかった。

 少しでも美しい彼女を見たい。



「そいやぁ、最近、集落っちゅうんがでけてるらしいげ。みなで集まって、大勢で過ごすんじゃって。家族でんもねぇやっちゃと暮らすたぁ、不思議なことだげな。おでとあんだみでぇなもんを、顔も覚えらんねぇぐらい、だっくさんの人でやっとるっとこっちゃろ?」

「集落っていうけ。知らんねがったが、面白おかしいごとを考えたもんじゃの。絶対におめを集落なんかにゃ渡しゃしんねよ。おらが守っから、心配しねでも、おめは健康に美しゅう生きとけるわ」



 相手などいやしないのに、嫉妬が湧いてくるのだから、愚かなることである。


 満腹であってもらいたい。美しくあってもらいたい。

 健康であってもらいたい。健全であってもらいたい。


 だけど僕がずっと守っていることは、できないらしかった。

 終わってしまったんだ。

 どうでもいい。僕なんて、どうでもいい。

 そう思っているうちに、僕が終わってしまったのだ。



 来世でも君を愛するよ。

 来世でもまた愛するよ。


 僕は目を閉じた。マンモスよりも、強く、冷たく……







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