表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で第二の人生始めます  作者: ユキサキ
3/22

現実世界が嫌だから異世界に行きました! 2

ちょっとグロいです。

まぁ嘘だけど。一歩もその場から動いてないけど。


「さて。まずは.....。」


スキル欄を開く。

やっぱり。

【スキル習得・ステータス】のところに魔法攻撃力と防御力に関係するスキルを見つけた。

見つけたのだが...


「必要スキルポイント高すぎだろ!?」


==============================================

【魔法攻撃力上昇・小】

 魔法攻撃力が上昇する。

 必要スキルポイント   120000


【魔法防御力上昇・小】

 魔法防御力が上昇する。

 必要スキルポイント   120000

==============================================


今のスキルポイントでは一つも習得することが出来ない。

それほど魔法はこの世界で希少価値なのか?

そもそもこの世界の人はメニューを開けるのだろうか?よくわからん。

...スキルポイント稼ぐか。

とここで。ある一つのスキルを見つけた。


==============================================

【言語理解~聞~】

 この世界の人の口から発せられた言葉を理解出来るようになる。

 必要スキルポイント   10000

==============================================


これは習得しないといけないだろう。

スキルポイントがギリギリだが、習得する。

残りスキルポイント2600。また貯めないとなぁ。


次。レベルアップ機能を確かめる。

先ほどから俺の周りをうろちょろしている<スライム>というがいる。こんなモンスター、「ファイモン」には出てこなかった。

まぁ、スライムって言ったら初心者用の雑魚のようなものだから大丈夫だろ。

てくてくと歩いてゆき、剣を振る。


フオォォォン!


俺自身びっくりの速さ。

ステータス補正がかかっているからなのだが、自分の腕で振ってこのスピードはさすがにビビる。

斬られたスライムは液体をまき散らして蒸発(?)した。


レベルアップしたような音はならなかったが、体が心なしか軽くなった。


「おっ。レベルアップしたかのかな?

 どれどれ...」


ステータスを見てみる。


==============================================

名前 ウタカタ=カノン Lv3

    0¥

    3000スキルポイント


 HP  47800/47800  (装備+35600)

 MP  12900/12900  (装備+10000)


 攻撃力  210000  (装備+150300)

 防御力  30560  (装備+25560)

 魔法攻撃力  0  (装備+0)

 魔法防御力  0  (装備+0)

 瞬発力  68560  (装備+40890)

==============================================


おぉ~。結構上がったな。 

レベル1からレベル3まで上がったな。

瞬発力の上がり方が良いので俺はスピード型なのかもしれん。ふむふむ。


なんてことをしていると。

前から馬車がパカラパカラッと軽快な音を出しながらこちらに向かっていた。

あぁ。思い出した。『馬車イベント』だ。

確かこの商人が乗っている馬車で王国に連れて行ってくれたはず。

俺は声をかける。


「すいませーん。」


「っ!」


ん?なんか反応がおかしいな。


馬車の中から3人が降りてくる。

その服装は商人のそれではなく、いかにも「とうぞく」っぽい格好をしていた。

「なんだこいつ!バカだろ!」

「盗賊に自分から話しかけるなんて!」

「僕ちゃんママと離れたの?ギャハハハハ!!!」


あれ?おっかしいなぁ~。確か商人だったはずなのに。


「大丈夫ですか~?聞こえてますか~?」

「頭おかしいだろこいつ!」

「もしかして怖くて動けないの~?」


う~ん。あっ。そうか。ここはゲームじゃなかった。

そうなると全部のイベントが変わっているのか?

そうだと面倒だなぁ。


「おいっ!無視すんなやゴラァァァ!

 殺されてぇのか!?」


殺される。

その言葉にカノンは酷く動揺した。

殺される...?俺が...?

そう考えてしまうと、他に何も考えられなくなってしまう。

殺される!こいつらに!

らないとられる!


「ギャァァァァァ!!!!!」


突然の奇声。発生源は盗賊の一人。

何事だっ、と他の盗賊が見る。否。見てしまった。

なぜなら急に両腕が無くなっているのだから。


らないと...。られる...。

 らないとられる...!」


カノンが無我夢中で地面を蹴る。

瞬間。

風が暴れるように吹き荒れた。

カノンが走った衝撃で地面が割れる。

そしてそのスピードのまま流れるような動きで盗賊を仕留めていく。

腕や足などを慈悲もなく切り裂いていく。

飛び散る血。

周りから見ればそれは地獄絵図であった。

しかし、幸いな事に周りに人はいなかったため、この惨劇は誰にも見られずに終わった。

...この惨劇を起こしている張本人の顔がひどく歪んでいたことも。


「ハァハァハァ...。」


カノンは息を整えようとする。

だが、忘れられない。

人を殺した感覚を。

正当防衛だったためしょうがなったが、殺す必要はなかった。

目を閉じれば思い出す。

...人の体に剣がズプリと入る感触を。

...苦しみもがく相手の顔を。


「.....っ」


頭が痛む。

人を。

殺したのか。俺は。


足取りはおぼつかなくなり、視界もかすんでいく。

意識もなくなってきた。


ドサッ!


カノンはその場で倒れてしまった。

押し潰されてしまった。

人を殺したという事実に.....。


「.....!大丈夫かね、君!

 おい!人が倒れているぞ!手当てしてやれ!」



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ