プロローグ
初連載です!よろしくお願いします!
「暇だ...。」
俺はパソコンに表示されている画面を見ながら言葉を漏らした。
今している「ファイナルモンスターイータースタークエスト」はレベルアップ制ではなく、モンスターを倒して素材を手に入れて自分を強くしていくタイプのゲームであり、人気がとてもあるオンラインゲームだ。
ん?なんかゲームの名前が聞いたことがあるようなものばっかり?気のせいだろ。
まぁそれはどうでもいいとして。
俺はその中で「カノン」というキャラを操作している。
画面の中ではモンスターを倒すことが出来て喜んでいるのだが、現実の俺の心は、曇っていた。
それもそのはずだ。
俺はゲームで強くなりすぎたのだ。
まず、俺の身の回りの状況を説明しようか。
今現在の時刻は午前11時。普通の学生ならば学校に行っているはずだ。
にもかかわらず。俺は普通にゲームをしている。
なぜだろう?答えは簡単だ。
青春時代よりもゲームを取ったからである!
...........はぁ。
自分で言っておいて悲しくなった.....。
でもその選択については後悔していない。
なぜなら・・・
『この世界に金髪碧眼のエルフはいないから、学校に行っても色恋沙汰面白くない!』
おっと。つい声にだしてしまったぜ。
本来なら中学を卒業後、高校に入学するのが一般的だが、それを断念させるほど、重要なことであった。
確かに俺も色恋沙汰はしたい。それに恋人ならではのそういう行為もめっちゃしたい。
だがしかし!俺の女性のタイプは金髪碧眼の「エルフ」なのだ!
そんな人は現実にはいない。だから高校に行くのを断念した。
さらに、俺は中学生の時にあるゲームにどハまりした。
何を隠そう、ファイナルモンスター(以下略)である。
そのゲームの中にはエルフが!金髪碧眼のエルフがいるのである!
いやぁ。ファイナル(以下略)を見つけたときには運命を感じたね!
んで、ずぅぅぅとゲームをしてたらいつの間にか受験シーズンで、
『あ。今更勉強しても間に合わないからもう高校行かなくていいや。俺にはファイ(以下略)があるし。』
と考えてしまって。今では立派な自宅警備員になりました。てへ!
中学の時も不登校気味だったしな。
朝から夜までゲームしてたらいつの間にか強くなってて。というか、強くなりすぎて。
ラスボスの「ユートフィア」(通称鬼畜野郎)ですら一人で倒せるようになってしまった。
そのせいで、
「お前がいるとすぐモンスターが死ぬから面白くない。」
と言われ今ではフレンドが一人もいない。一人も。
俺自身、モンスターがすぐに死んで何も面白くない。俺に倒せないモンスターはいない。
やりこみ要素も大体終わってしまい、「高校よりも」と選んだゲームに飽きてしまったのである。
「はぁ...。どうしようかな...。」
そんなとき。奇跡と呼べるタイミングでアップデート情報の通知が来た。
「よっしゃ!なんてタイミング!運営に感謝感謝~
.....ん?これって.....」
通知にはこう書かれていた。
『あなたはファイナルモンスターイータースタークエストを遊び尽くしました。
そのことを讃え、特別なアップデートを差し上げます。
アップデートしますか? Yes No
アップデート内容
【まだ見ぬ世界へ~異世界への旅立ち~】 』
「異世界転移キタァァァァァァァァァァ!!!!!」
ゲームだけではなく、アニメや小説、マンガにも精通していたためすぐに理解した。
これは異世界への片道切符ということに。
気付いた上で。
もう二度とこの世界に戻れなくなることに気付いた上で。
俺は。
迷わず。
Yesをクリックした。
なぜなら!
金髪碧眼のエルフがいるかもしれないからぁ!
そんなことを思いながら、俺は異世界へ旅立った。
誤字脱字はごめんなさい・・・orz
2話以降も読んでくれたら嬉しいです!