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謎の電話
隼人がベランダに出るのを確認すると、真は誰かに電話をかけ始めた。
「もしもし、真です。隼人は頑張ってゲーム解いているよ。」
「そっか、楽しんでる?」
「隼人混乱してるみたいだよ?君があんな事するから。」
「あんな事?」
「パパって呼ばれてかなり動揺してるよ。隼人顔青くしちゃってたよ?あんまりいじめちゃ可哀想だろ?」
「いじめてるつもりはないよ。あくまでヒントを与えてあげたまでさ。」
「こんな事しないで、正直に君の気持ちをぶつけたらどうだ?」
「それがダメだからこんな手を使うしかなかったんだよ。仕事なら、きっと構ってくれるって思ったから、、、」
真はため息をつくと言った。
「まあ。僕も好きでやってるんだ。君の考えにどうこう言うつもりはないよ。」
電話の主は何も答えない。真はベランダをチラッと見て言った。
「そろそろ隼人が戻ってくるから、またかけるよ。じゃあ、また。」
そう言うと電話を切った。




