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疲れてるだけ?
クリックしていないのに妹が勝手に話し出した。
「昨日は楽しかったね。また電話しようね、ぱぱ。」
隼人は背中に何か冷たい物が走った。電話をしたことは、誰にも言っていない。知ってるのは俺と電話の主だけのはずだ、、、
それに今まではお兄ちゃんと呼んでいたのに、何でいきなりパパなんて言うんだ?
「どうした、隼人。顔真っ青だぞ?」
真が心配そうに声をかけた。真の声で我に返った。
「なあ、今こいつ何か話したんだよ勝手に、、」
真は笑いながら、答えた。
「お前が間違えて押しちゃっただけだろ?」
「いや、違っ、、」
「お前さっきからおかしいぞ?疲れてるんだろ?少し休め。そうだ、桃子さんに電話でもして声聞いたらどうだ?」
真の提案に隼人は頷いて、パソコンの電源を落として真を部屋に残してベランダに出た。電話帳から、桃子さんを探して通話ボタンを押した。




