ミーティング。対三階堂戦に向けて
煌さんすいません。
三階堂の三谷を見た翌日
~白虎学園教室~
前川監督以下総勢20人の春期大会ベンチ入りメンバーが集まった。
古豪の白虎学園は部員数が150名いるため、1軍と2軍に分かれてる。
前川久男
「よっしゃ。全員揃ったな。これから5回後の三階堂戦へ向けてのミーティングを始める!」
「うぃっす!」
前川久男
「よし!偵察班黒田!頼む」
黒田正広
「はい」
黒田正広。野球部員だが、体力が無くついていけなかったため。偵察として活躍。白虎学園は偵察要員が10名以上いて、色んな情報を駆使して白虎を勝利へ導く。
黒田正広
「まずは今大会の三谷投手の成績を」
三谷昇
34回9失点 防御率0.79
平田祥二
「怪物だな…」
黒田正広
「それに対して今大会の我が白虎投手陣」
前園裕也
24回2/3 10失点 防御率3、66
熊谷満
6回1/3 1失点 防御率1、42
藤沢明
5回 2失点 防御率3、60
黒田正広
「正直微妙です」
大原克也
「エースが防御率3点かよ」
大原克也…3年生。白虎の一塁手
前園裕也
「スマン」
大原克也
「まぁ前園はいいとして熊谷!」
熊谷満
「はい!」
大原克也
「おまえ四死球何個出したか自分で覚えてるか?」
熊谷満
「えっと…8個?」
大原克也
「10個だよ!」
黒田正広
「熊谷はボールは確かに速いが、コントロール及び、変化球がダメダメ…」
大原克也
「気持ちだけなんだからおまえは…」
黒田正広
「話を戻して。とにかく三谷は今大会有数の強敵だ!」
松戸進介
「それはわかる」
松戸進介…地味な先輩(by熊谷)
黒田正広
「白虎の打線は打つ時は打つが、今大会では全く打ててない!」
平田祥二
「すいません!」
平田が謝る。
黒田正広
「いや、平田のせいじゃない」
黒田正広
「さて、三谷のピッチングを見てもらうわけだが」
黒田はカーテンを閉めさせウィンドウを出して映写機を出した。
黒田正広
「これを見てもらいたい」
黒田は三谷の投球を見せた。
大原克也
「三谷だ」
前園裕也
「あぁ…」
【収録試合:対荒川学院】
山田信司
「荒川学院か…」
前園裕也
「あそこか…」
【対木下雄馬】
熊谷満
(木下さんだ…)
前園裕也
「これ練習試合か…」
黒田正広
「はい」
画面には高々と足を上げる三谷と打席で構えてる木下が写ってる。
3分後。教室の中は騒然とした。
山田信司
「全部150超えだと!?」
平沢守
「バットに当たってない!?」
平沢守…白虎の主砲。強肩。
藤沢明
「化け物だな…」
黒田正広
「球速は最速152km。変化球はスライダーにカーブにチェンジアップです」
平田祥二
「スゴいな…」
村雨収
「これにカット来たら終わるぜ」
黒田正広
「あ、カットは今取得中だとか」
村雨収
「マジかよ…」
松田信夫
「あの、黒田先輩…」
突然、2番手2年生捕手。松田信夫が手を上げた。
黒田正広
「どうした?」
松田信夫
「キャッチャー、ボール捕れてませんよね。先日の試合から思ってたんですけど…」
黒田正広
「そうだ」
黒田は映像を止めて話し始めた。
黒田正広
「三谷は元は広島の某高校の1年生エースだったが、雷鳴轟学園ってところに負けたんだ」
熊谷満
(雷鳴轟?)
山田信司
(あそこか…)
黒田正広
「負けた理由は、3年生捕手が捕れなかったから。パスボールによるサヨナラ負けだ」
前園裕也
「へぇ、スコアは?」
黒田正広
「4ー3」
前園裕也
「良いじゃん」
黒田正広
「だけど大会後。先輩達にイジメられて、その高校に嫌気がさして、遠く離れた千葉の土地に来たわけだ」
前園裕也
「わざわざ千葉にねぇ~」
山田信司
「そういえば、三谷はライバルがいなかったか?」
黒田正広
「あぁ、雷鳴轟学園の和泉満選手ですね。片思いですよ」
山田信司
「片思い?」
黒田正広
「彼、以前たまたま和泉満選手の妹さんに会ったらしく、一目惚れしたらしいです。ただし…」
大原克也
「ただし?」
黒田正広
「女性とは無縁の生活を送ったために、コクる事ができず、いつしかそれが兄である和泉満選手の敵対心に繋がったらしいです」
平沢守
「なんじゃそれ…」
黒田正広
「話がまた脱線しましたが、三階堂はマークする選手は三谷ぐらいしかいません。だから三谷を打ち崩すのが絶対条件です!そして監督!」
前川久男
「おぅ!」
黒田正広
「先発は」
前川久男
「前園!」
前園裕也
「はい!」




