前川久男。監督室で
ある日の練習試合
3点リード2死2、3塁
バッターは長打が得意な4番打者
マウンドにいるのは
前田正則
(あ~、打たれた~)
対所沢農大戦で初登板。セーブポイントをあげた前田正則だった。
所沢農大戦以来、地道に投げ続け現在3試合8イニング2失点と頑張っている。
ただし
カキィン
前田正則
「センター!」
倉石哲哉
「OK」
パシィ
2塁審
「アウト!」
主審
「ゲームセット!」
前田正則
「よし!」
加藤壮介
「ナイスピッチ!」
今回も含め、その成績は白学より格下の公立高校との戦いによるものだが…
ちなみにオーダーは
①倉石(中)
②中原
③熊谷雅(左)
④北条(一)
⑤西條(右)
⑥沖田(三)
⑦前田(投)
⑧加藤(捕)
⑨如月(遊)
2年倉石と加藤以外、全員1年生である。
で試合のスコアは
【対手賀沼】
手 020 010 000|3
白 030 100 20X|6
手賀沼高校はそれなりの高校だが、精々ベスト4が限界の高校である。
前田正則
(ちょっと印象悪いな~。打ち込まれるのは…)
倉石哲哉
「どうした前田!そんな暗い顔をして」
同室の先輩でもある倉石が声をかける。
倉石哲哉
「良い調子じゃないか。逆に自分がそう思うのは良いことだ」
倉石はユニフォームを脱いで鍛え上げられた脚を見せながら前田に話す。
倉石哲哉
「今日は完投したんだから、それだけでも収穫はあったんだ」
前田正則
「はぁ」
倉石哲哉
「よっしゃ!飯だ飯!飯食おうぜ」
監督室では前川監督がメンバー表眺めてた。
夏予選ベンチ入りメンバーの選考である。
予選は20名、甲子園大会は18名のベンチ入りができる。
前川監督はまず予選大会20名のメンバーを考えていた。
前川久男
(シードじゃないウチ1、2回戦あるからまずそこに奥山か藤見を持っていきたい。中堅が出てきたら藤沢や前園も出す。相手にもよるが決勝戦は前園でいきたい)
そぬ考えながら前川監督はある古新聞を取り出す。
【1年生剛腕投手!熊谷雅和くん】
古新聞の千葉欄にデッカく載っている文字が目に入る。
前川久男
「嫌なヤツが出たな…」
前川監督はそうつぶやいた時
プルルル プルルル
電話が鳴った。
前川監督は新聞を机に置くと受話器をとり
前川久男
「もしもし。はい。ああ~はじめまして。……………はい。…はい。練習試合ですね。わかりました。お願いします」
そういって前川監督は受話器を置くと
前川久男
「これでメンバーは決めるか…」
日程表のホワイトボードに書いた名前は
【練習試合・雷鳴轟】




