新キャラのおっさん
ぶっちゃけ里生台戦はここで終わりです。
「かつては主砲前田を率いる高校野球界屈指の打線だったのに今じゃ見るかげも無いな~」
前川久男
「面目ないです」
「安藤部長に就任してかた打線は湿っぱなしだろ?」
前川久男
「今いないから言いますけどそうですね」
前川が金網ごしで話している初老の人。
里生台の石毛監督もその存在に気づいた。
石毛彬
「あれ?岡村さんやないか。ずいぶん久しぶりですなぁ~」
里生台部長
「岡村?」
石毛彬
「岡村昭二郎。前川の前の白学の監督さんや。」
今から10年ほど前。
熊谷が一声を風靡するちょっと前に、白学はある時代を向かえていた。
「白学ダイナマイト打線」である。
今は例年エースが出て、投手陣が豊富なチームだが、かつては「打って打って打ちまくる」チームだった時代があったのだった。
そのチームを形成していたのが、この初老の岡村昭二郎である。
岡村昭二郎
「チームの基本は投じゃねぇ。打だ!誰もわかっちゃいねぇ」
岡村は愛用のタバコを吸いながら前川に愚痴る。
前川久男
「それは岡村さんの考えでしょ?私は違います」
岡村昭二郎
「今のおまえの野球はつまんないぞ。正直。3年前の激戦がどうたらゆってるがワシがあの時監督だったら8ー7なんかじゃなくて15…いや20点は取ってた」
前川久男
「でも岡村さんの野球は20点取ったら21点取られる野球でしょ?」
岡村昭二郎
「取られたら取り返す!これが信条だ!」
前川久男
「そうですか…」
2人のこのチェンジ中の話しを熊谷雅之も目撃した。
熊谷雅之
「あれ岡村監督じゃないですか」
岡村昭二郎
「懐かしいな。熊谷か」
熊谷雅之
「お久しぶりです」
岡村昭二郎
「元気でやってるか?なぜ白学にいる?」
熊谷雅之
「ここで今臨時コーチやってます」
熊谷のこの発言に岡村は
岡村昭二郎
「おい前川。コーチがいるじゃないか?なぜワシを呼んだんだ?」
岡村は前川監督から白学の臨時コーチを頼まれていたのだ。
前川久男
「岡村さんは打撃専門でしょ?熊谷は投手専門ですよ」
岡村昭二郎
「ははぁ~」
前川久男
「お願いしますよ」
岡村昭二郎
「任せろ」
白 100 000 020|3
里 000 000 000|0
【白学】
○藤沢-奥山-S藤見/山田-松田
【里生台】
●宮本-中山/中嶋




