練習試合 対所沢農大戦 熊谷雅昭初打席
書いてる時からずっと思ってたのは。
春季大会やるの早すぎた(笑)
6回表
1死走者1、2塁
打者坂原
S●
B●●●
O●
熊谷満
(しまった~)
松田信夫
(ちょっと点が入ったらもうピンチかよ)
黒田正宏
「やっぱりまだですね」
前川久男
「点が入りせっかくリードしたのにその後が締まらないじゃなぁ…」
マウンドで熊谷と松田が話し合う。
カキィン
熊谷満
「げぇ!」
坂原拓海
「っしゃあ!」
打球は右中間を破る。
まず中島がホームイン
続いて本町も3塁を蹴る。
松原正樹
「ヘイ!」
松原がホームに投げる!
しかし本町は松田のタッチをかいくぐった。
主審
「セーフ!」
本町真
「やった!」
中島哲哉
「2点差!」
本町真
「坂原先輩ナイスバッテング!」
そのあと主砲田中はボール球を打ってしまいセンターフライ。5番鈴木を四球でだすが6番名島をショートゴロに打ち取ったのだった。
熊谷満
「マジやられたわ」
松田信夫
「仕方ないよ。おまえ直球しか無いし」
熊谷満
「前園先輩みたいに決め球欲しいな」
満がベンチでボヤいた時だった。
熊谷雅之
「欲を出すな。満」
雅之がベンチに入ってきた。
熊谷満
「おじさん」
熊谷雅之
「6回3失点球数130球。今のおまえにしては良すぎる内容だぞ」
熊谷満
「はい」
熊谷雅之
「おまえは夏までに戦力になってくれればいいんだ。じっくり俺が育ててやる」
熊谷満
「はい!」
そして、期待されている一年生北条剛くんは……
カキィン
手越裕太郎
「あ!」
平田祥二
「お」
前川久男
「おぉ~」
打球はフェンスを超えた。
2塁審
「ホームラン」
北条剛
「やった!」
北条がガッツポーズでグランドを回る。
熊谷満
「すげぇな」
松田信夫
「化ければ1年でレギュラー取れるぞ」
熊谷満
「見ろよ。大原先輩の顔がスゴいぜ」
大原克也
(絶対あいつにファーストのポジションは渡さない…)
そして野坂凡退で満の打席だが
前川久男
「思い切っていけ」
熊谷雅昭
「はい!」
代打熊谷雅昭
熊谷雅昭
「よろしくお願いしやす!」
雅昭は一礼して打席に入った。
グラウンド外の3年生達は
前園裕也
「アイツが雅昭ね」
山田信司
「熊谷の弟か」
平沢守
「お手並み拝見させてもらいますか」
バシィ
主審
「ストライク!」
熊谷雅昭
(やべぇ、なんだこの球)
雅昭は打席で目を丸くした。
熊谷雅昭
(こんな球見たことねぇぞ)
城山豪
(ビビってる。それじゃ)
手越裕太郎
(はい)
手越が投げる。
熊谷雅昭
(あれはボールか?)
雅昭は最初そう判断するが
ボールは大きな弧を描く。
熊谷雅昭
「うお!」
バシィ
主審
「ストライクツゥ!」
熊谷雅昭
「今のカーブ?すげぇ…」
大原克也
「ちゃんと振れぇ!ボール見るだけだったら誰でもできる!」
大原が叫んだ。
熊谷雅昭
「はい!」
雅昭はバットを構え直す。
熊谷雅昭
(無心無心…)
ピシュ
熊谷雅昭
(無心無心)
カキィン
大原克也
「おっ」
左中間に球が飛ぶ。
熊谷雅昭
「いけぇ!」
前田正則
「マジか!?」
フェンスを…
バシィ
超えずに左翼田中がしっかり捕球した。
3塁審
「アウト」
田中慎也
「あっぶねー」
熊谷雅昭
「くそっ!」
1塁を駆け抜けてた雅昭は悔しそうにベンチに帰る。
その姿を見ていた前川監督はこう思ってた。
前川久男
(面白い1年が入ってきたな…)




