入部 勧誘
~入学式の翌日~
2人は仲良く登校すると
「ちわっ!」
熊谷雅昭
「!!」
前田雅則
「うわっ!」
小坂優太郎
「君!ガタイいいね?俺らと一緒にアメフトで青春を過ごさないかい?」
前田雅則
「は?え…」
小坂優太郎
「アメフトはルールとか分かると面白いスポーツだよ。だからさ」
熊谷満
「おいこら小坂」
熊谷雅昭
「あ、アニキ」
熊谷満
「ウチの新戦力に手出してんじゃねぇよ」
小坂優太郎
「ごめん。でも体いいね」
小坂は前田と雅昭の体を触る。
熊谷満
「そりゃ野球で名を馳せたからな。体良くて当然だ」
小坂優太郎
「こういう奴アメフト部に欲しいんだが」
熊谷満
「ダメだ。もう入部届出してある」
小坂優太郎
「なんだよ。残念だ」
小坂はそういい残すと去っていった。
熊谷雅昭
「え…アニキ。入部届って」
熊谷満
「おめぇみたいな頭の悪い奴は野球しか無いだろ?だから昨日もう出した」
熊谷雅昭
「マジかよ!?」
熊谷満
「大体おまえらは安藤部長に買われた存在だろうが!」
前田雅則
「そ、そうですね…」
~放課後~
野球部のグラウンドには新入部員が集まる。
熊谷雅昭
「いや~、多いね」
前田雅則
「全国で有名な学校だからね」
ザワザワ
熊谷雅昭
「あれ?あれ誰だ?」
前田雅則
「あいつか。長崎から来た中原海斗ってやつ」
熊谷雅昭
「長崎!?」
前田雅則
「どこだが知ってる?」
熊谷雅昭
「徳島の隣!」
前田雅則
「……………」
熊谷雅昭
「あいつは?」
前田雅則
「西条悠也。広島雷鳴轟の誘いを蹴ってウチに来たらしい」
熊谷雅昭
「雷鳴轟?」
前田雅則
「去年の甲子園に出てたじゃないか…」
熊谷雅昭
「………あぁ、友岡って奴がいる高校か」
前田雅則
「そうそう」
熊谷雅昭
「なんでまた?わざわざ関東へ?」
前田雅則
「なんでも『強豪がひしめくところで戦いたい』ってさ」
熊谷雅昭
「なら大阪や神奈川に東京とかあるでしょ?」
前田雅則
「なんでも安藤部長がまたやったって」
熊谷雅昭
「な~る」
大原克也
「お~い!1年生共~集まれ~」




