石大青陵 後藤の
「かっ飛ばせ～！後藤！後藤！後藤！」
石大青陵スタンドから声援が送られる。
山田信司
（敬遠なんて無しだ、来い！）
前園裕也
（初球インコース）
ビッ
ズバン
橘主審
「ストライク！」
後藤明仁
「…勝負か」
山田信司
（入りは良し。）
後藤明仁
（ここに来て球が良くなりやがった）
ビッ
ズバン
橘主審
「ストライクツゥ」
【１４７】
山田信司
「ＯＫ！ナイスピッチン！」
前園裕也
（あと１球…）
山田信司
（急かるな裕也。後藤の打率忘れたか、４割０分１厘だぞ）
前園裕也
（ここまで来たんだ）
ビッ
山田信司
「あっ！」
後藤明仁
（コイツは…）
熊谷雅之
「焦ったな。前園」
カキィン
山田信司
「ライトォ！」
引っ張った打球はライトへ
藤原健一
「くっ」
藤原が追いかけるが、抜けるか微妙だ。
星野明（３塁コーチャ）
「回れ回れ！」
内村は３塁を蹴る。
藤原がボールに飛びつくが
皆本塁審
「フェア！」
「「ウワァァァァア！！！」」
石大青陵スタンドから歓声が聞こえる。
内村学
「よっしゃ！」
内村ホームイン。
前園裕也
「くっそ…」
山田信司
「チェンジアップを持ってかれたよ…。さすが４割０分１厘の主砲…」
～９回裏～
松原正樹
「……………」
ビッ
カキィン
西田基久
「ＯＫ！」
西田がつかんで１塁に投げて
バシ
皆本塁審
「アウト！ゲームセット！」
金城辰昌
「よっしゃ！」
菊地尚成
「なんとか勝った！」
前園裕也
「……………」
葛城良太
「やっぱり打てないのが仇になりましたね」
内藤修三
「いくら石大青陵打線を５安打２点に抑えたからといって自分らが３安打１点じゃな」
葛城良太
「やっぱり白学は打撃が鍵になりますね」
内藤修三
「でも良い試合だったな」
東早苗
「負けたぁ…」
前田雅則
「打てないからしゃあないな。本当に白学打てないな。金属バットなのに…」
東早苗
「素振りが足りないのかしら？」
熊谷雅昭
「でも前園さんや、山田さんに凄い選手達がいる。俺はここで野球がしたくなってきた！」
平田百合子
「……………」
東早苗
「っていうか百合子寝てるし…」
石 000 010 001｜２
白 000 010 000｜１
