石大青陵戦に向けて
安藤部長が広島へ出張中の中
白虎学園と東南大舞浜の試合は
カキィン
平田祥二
「よっしゃあ!」
カキィン
平沢守
「ウガァァ!」
カキィン
大原克也
「ゴラァアア」
初回から白虎打線が爆発!
12ー0の5回コールドで試合を終わらせたのであった。
主審
「礼!」
「「っしゃした!」」
~試合後~
平沢守
「いや~、打ったな」
藤原健一
「久しぶりだな」
大原克也
「相手は一体どうしたんだ?」
山田信司
「藤沢もよく投げた」
藤沢明
「あぁ…」
藤沢明。高校3年生。左投げ左打ち。白虎学園では前園に次ぐ投手として活躍。1年の時に肩を怪我して以来、長いイニングを投げられず2年ではリリーフをやっていた。
藤沢明
「まぁ、肩軽かったし…」
山田信司
「しっかしアイシングしとけよ。連投の可能性もある…」
~ブルペン~
熊谷満
「藤沢先輩、ナイスピッチング」
藤沢明
「どうも」
熊谷雅之
「満より出来はいいな。流石3年生だ。前園と藤沢が2枚看板か?」
山田信司
「そうですね。」
前園裕也
「俺と藤沢に藤見、奥山+熊谷ってのが今の投手陣です」
藤見謙吾
「ちわっ藤見謙吾です」
奥山大輔
「奥山大輔です」
熊谷雅之
「藤見君と奥山君か。藤見君は東京のチーム出身か」
藤見謙吾
「はい」
熊谷雅之
「奥山君は埼玉の」
奥山大輔
「はい!秩父の出です!」
熊谷雅之
「そうか。本当は野手から1人2人ブルペンで練習させたいんだがな」
前園裕也
「なぜ?」
熊谷雅之
「いた方が越したことはない」
熊谷雅之
「それにこういう高校にはいるだろ?転向させたやつ」
前園裕也
「大原と村雨、松戸は元投手です。」
熊谷雅之
「10日に1回ぐらいは投球練習させろ」
前園裕也
「はい」
熊谷雅之
「ただし、春の大会が終わったらな」
前園裕也
「はい…」
熊谷雅之
「まずは石大青陵戦。どうやって戦うかだ」
【どんどん喰え!目指せ100杯!】
白虎学園野球部寮の食堂に掲げられてある。
熊谷雅之
「良い言葉だ」
前川久男
「松学もそうだろう」
熊谷雅之
「ありましたね。食堂に『1日10杯食べるべし!』って」
前川久男
「まぁそのぐらい食べてもらわないと困るが」
熊谷雅之
「そうですね。ちゃんと体を作らないと」
熊谷満
「モグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグモグ」
平田祥二
「よく食うな…」
熊谷満
「食べないとね。力つかないから」
熊谷満は山盛りになったご飯を口に注ぎ込む。
平田祥二
「明日、石大青陵戦だな」
熊谷満
「春の山場だ…」
平田祥二
「そうだな」
熊谷満
「松学が楢士田に敗れ去った今、シード権を争う戦いは」
平田祥二
「我が白虎、石大青陵。楢士田、銚子海洋。東学、房総商業、東葛国際。七千代の戦いになった」
熊谷満
「で最有力は石大青陵か…」
平田祥二
「楢士田もだ…」
熊谷満
「明日は前園先輩が先発だな」
平田祥二
「そりゃそうだ」
熊谷満は話し終えて、再びお茶碗に目をやると
半分以下になってたはずのご飯が山盛りになってた。
熊谷満
「あ…あれ?」
ふと見ると熊谷雅之が横にいる。
右手には杓文字。左手には炊飯器だ。
熊谷雅之
「余計な心配する体力あったら飯を喰え!飯を!!あと5杯喰え!」
熊谷満
「ヒィィィ」
平田祥二
「ドンマイ…」




