安藤部長 広島へ行く②
他人のキャラクターを使うのは難しい。
イメージと違うかもしれませんが悪しからず
翌日。安藤は広島のビジネスホテルで1泊した後、雷鳴轟学園へと向かった。
倉本は野球部の練習があるという。
安藤義男
(まぁ監督には話をつけてくれたらしいけど)
そして雷鳴轟学園についた。
等々力監督
「はじめまして。俺が雷鳴轟学園野球部監督の等々力です。今日はよろしくお願いします」
安藤義男
「白虎学園野球部部長の安藤義男と申します」
そして安藤は等々力に名刺を渡す。
等々力監督
「白虎って千葉県の…。まだ大会中ですよね?」
安藤義男
「私が不在でも大丈夫です。監督の前川君がなんとかしてくれます」
等々力監督
「ほぅ」
話しながら2人は野球部のグラウンドに向かう。
安藤義男
(あっちはそろそろ試合開始の時間だな)
部員1
「っちわ」
部員2
「っちわ」
安藤義男
「いいですね。ちゃんと来客に挨拶する」
等々力監督
「倉本さんのおかげですよ」
安藤義男
「そうか」
等々力監督
「あ、そういえばさんと同期で」
安藤義男
「大学では私がセカンド、倉本がサードでした」
等々力監督
(こんな体がゴツい人が…)
友岡宗太
「っちわ…、ってあぁ!」
安藤義男
「お、君は!」
等々力監督
「知り合いですか?」
安藤義男
「あぁ、以前誘った事がある」
友岡宗太
「お久しぶりです」
安藤義男
「元気にやってるか」
友岡宗太
「おかげさまで」
等々力監督
「なぁ、白虎に誘われてたのだ」
友岡宗太
「え?知らなかったんですか?」
等々力監督
「あぁ、行けばよかったのに…」
安藤義男
「いやいや、我々は友岡君の意見を聞いただけです」
等々力監督
「聞いたって…」
友岡宗太
「やっぱり広島が好きですし、兄と一緒にプレーするのが夢でしたから」
安藤義男
「いい事だ」
カキィン
カキィン
カキィン
安藤と等々力、友岡が話していると、打撃音が聞こえてきた。
安藤義男
「今打ってる彼は?」
友岡宗太
「和泉さんです」
安藤義男
「和泉…、和泉満か…」
等々力監督
「はい」
安藤義男
「噂は聞いた事あるけどアイツか…」
友岡宗太
「知ってるんですか?」
安藤義男
「まぁな」
カキィン
カキィン
カキィン
安藤義男
「あれ?なにで出来てる?」
カキィン
等々力監督
「木のバットです」
安藤義男
「ほぅ」
カキィン
カキィン
和泉満
「もーいっちょ!」
安藤義男
「彼と話しがしたい」
等々力監督
「はい」
等々力監督はそう言うと
等々力監督
「友岡!和泉を連れてきてくれ!!」
友岡宗太
「はい!」
和泉満
「はじめまして、雷鳴轟学園野球部の和泉満です」
安藤義男
「安藤義男だ。君に名刺を渡しておこう」
安藤は和泉に名刺を渡す。
和泉満
「どうも」
和泉満
(白虎学園野球部部長…)
等々力監督
「安藤さん。なんで和泉を」
安藤義男
「似てるな。和泉一成に…」
和泉満
「は?」
安藤義男
「もしかして和泉一成の息子か?」
和泉満
「知ってるんですか?父を?」
安藤義男
「ちょっとな…」
安藤は何かを思い出して干渉に浸っていた。
安藤義男
「おっと。悪かったな」
安藤はそう言うと
安藤義男
「君の打撃には1つ欠点がある」
和泉満
「は?」
和泉は安藤が何言ってるのかわからなかった。
和泉は広島有数の強打者だ。
和泉満
「あの、どういう意味で?」
和泉が聞き返す。
安藤義男
「そうだな。実際、バッティングゲージで説明するか」
4人はバッティングゲージに向かった。
和泉満
「監督。誰ですか?この男」ボソッ
等々力監督
「倉本さんの旧友で、白虎学園の部長としか知らない」ボソッ
安藤義男
「友岡君。バッティングピッチャーを頼む!どうせなら豪華にゆこう!」
友岡宗太
「はい」
友岡はグラブを渡されてマウンドに向かう。
安藤義男
「それでは和泉君。打ちたまえ」
和泉満
(なにがしたい?)
和泉満
「はい」
和泉は打席に立つ。
安藤義男
「友岡君!コースは君に任せる!」
友岡宗太
「はい」
友岡はセットポジションから投げる!
カキィン
安藤義男
「ふむ」
打球は弧を描いてフェンスに激突した。
友岡宗太
「ナイスバッティング!」
友岡はどんどん投げる。
カキィン
カキィン
カキィン
カキィン
ズバァン
カキィン
ズバァン
カキィン
カキィン
カキィン
ズバァン
ズバァン
カキィン
カキィン
・
・
・
・
・
一かご打ち終えた。
等々力監督
(30球中、20球柵越え…。一体どこに欠点が…)
安藤義男
「20球柵越えか。立派立派」
安藤は拍手する。
和泉満
「教えてください。一体どこが悪いのか?」
安藤義男
「フォームもいいし、力もある。ただ1つ気がかりなのが、目だね」
和泉満
「目?」
安藤義男
「君、ボール球は大体の確率で見逃してるよね?」
和泉満
「はい」
安藤義男
「今はまだいいかも知れんが、近いうち君は有名になる。その時そのボールを見極めるのは障害にもなりかねん」
和泉満
「というと?」
安藤は近くにあるバットを持ってゲージに入る。
安藤義男
「高校野球はまだコントロールがダメな奴が多いから、際どいコースは見逃しても甘いコースに来る確率があるが」
安藤は打席で構える。
友岡宗太
(え?投げるよ)
安藤義男
「大学やレベルの高いところに行くと大体の確率で際どいところばっかり攻められる。特にプロはな」
友岡が投げる。
空気を読んだのか、たまたまなのかボールは高めのインコース際どいところへ
安藤義男
「だから」
カキィン
安藤義男
「これぐらい打たないと困る」
打球は高々と上がる。
友岡宗太
(おじさんの打球飛ぶな…)
打球はフェンスを超えた。
和泉満
(ウソッ!)
友岡宗太
(おじさんなのに)
安藤義男
「やっぱり昔のようにはいかないな~」
安藤は「ありがとう」とバットを返すと
安藤義男
「まぁ際どい球も打たないとな。全国は凄いから」
和泉満
「はぁ」
安藤義男
「ありがとうな。変に時間とっちゃって」
等々力監督
「いえいえ、他校の方なのにありがとうございます」
安藤義男
「いや、私は高校球児を指導する人ですから」
その後、安藤は雷鳴轟学園を見学した。
そして綱陵にも出向いて、帰京した。
~その後~
等々力監督
「和泉。あの人の言う事は…」
和泉満
「考えときます!」
【千葉県大会試合結果】
白虎学園vs東南大舞浜
東 000 00 |0
白 243 3X |12
楢士田vs松戸学園
松 010 000 200|3
楢 200 002 00X|4
銚子海洋vs千葉産大付
銚 030 010 000|4
千 000 100 000|1
石大青陵vs房総総合
石 000 201 020|5
房 000 000 000|0




