三階堂戦 コントロール悪すぎ
球技大会ソフトボールやりたかったぁぁぁあ!
アナウンス
「守ります。白虎学園。ピッチャー、熊谷君」
熊谷満
「あぁ…」
熊谷は相当緊張していた。
熊谷満
(まっさらなマウンドで投げるのは、何年ぶりだろう…)
山田がマウンドに駆け寄る。
山田信司
「まぁ高校野球で初先発なんだよな。おまえ。まぁ楽にいけや、だけど熊谷さんの言うとおり」
熊谷満
「暴れますよ」
熊谷満
「っていうか、どうせまた入りませんから」
山田信司
「そうだな」
そういって山田が戻っていった。
アナウンス
「1回裏、三階堂高校の攻撃は、1番、センター、代田君。背番号8」
山田信司
(代田竜司。印旛沼シニアの超特急だ…)
代田竜司
(うえ~、あいつ悪球なんだろ?)
熊谷が振りかぶって投げた!
代田竜司
「うわぁぁ!」
ズバァン
松本主審
「ボール!」
ボールは代田の背中を通過していった。
代田竜司
「ふざけんな殺す気か!?」
山田信司
「いやスマン」
代田竜司
「山田!どういう教育したんだよ!?」
山田信司
「はじめての先発なんだ。多目に見てくれよ」
代田竜司
「ふ、ふざけんな…」
ズバァン
松本主審
「ボールツゥ!」
代田竜司
「今度は外に…」
山田信司
「まぁまぁ」
熊谷満
「ふぅ~」
三谷昇
「なんていうピッチャーだ…」
ズバァン
松本主審
「ストラィー!」
代田竜司
「ど真ん中…」
山田信司
(これじゃ絞れないな…)
ズバァン
松本主審
「ボール!スリィ!」
代田竜司
「ひゃー」
ズバァン
松本主審
「テイクワンベース!」
代田竜司
「コントロール悪すぎだろ…。先発させるな」
山田信司
「それを俺に言うな」
アナウンス
「2番、レフト、宮坂君。背番号7」
宮坂真
「コントロール悪いピッチャーが一番嫌いだ!」
山田信司
「そんな事言うなよ」
ズバァン
球は宮坂の顔スレスレを通過した。
宮坂真
「……………;」
山田信司
「ボール君来ちゃうよ」
前園裕也
「クマー!セット!セット!」
熊谷満
「あ、そうだ」
熊谷はセットポジションした。
藤原健一
「なに!」
松原正樹
「クマが!」
竹岡優
「セットポジション!?」
山田信司
「練習の成果を見せて見ろ!」
熊谷満
「はい!」
ピシュ
宮坂真
(ど真ん中!甘い!)
ガギィン
平田祥二
「オッケー!任せろ!」
平田が捕った。
桂木塁審
「アウト!」
宮坂真
「打ち損じた?」
アナウンス
「3番、ピッチャー、三谷君。背番号1」
三谷昇
「オイ、まさか当てる気じゃねえだろうな?」
山田信司
「いやいや」
熊谷満
「ひゃー。やっぱり身長190ってデカいね…」
ピシュ
三谷昇
(ウォリァ)
ガギィン
松本主審
「ファール!」
三谷昇
「珍しくストライク入ったな」
山田信司
(さっきも入りました)
ピシュ
山田信司
「うぉ!」
ズバァン
松本主審
「ボール!」
外に大きく離れるボール。
三谷昇
「オイオイ…」
結局、三谷フォアボールでランナー1、2塁。
アナウンス
「四番、サード、中田君。背番号5」
前川久男
「元関東選抜か」
牛田直樹(記録員)
「高校でも選ばれてます」
牛田直樹。記録員だ。
前川久男
「小柄だが体はガッシリしてるな」
牛田直樹
「はい」
ガーン
牛田直樹
「あ!!」
前川久男
「おっ」
ボールが中田の肩に当たった。
中田翔平
「いってぇ~」
松本主審
「デットボール!」
熊谷満
「すいません」
中田翔平
「あぁ、いいよ。いいよ。」
そういって中田は1塁へ歩く。
アナウンス
「5番、セカンド、谷本君。背番号4」
前川久男
「谷本?」
黒田正宏
「谷本遼平。2年生です」
谷本遼平
「ちゃんと入れろよな」
黒田正宏
「元東葛タイガース。つまり熊谷の元チームメイトです」
ガシャン
3塁フェンスに当たった。
松本主審
「ファール!」
谷本遼平
「しかし相変わらずだな、おまえの悪球さ」
ピシュ
ガギィン
谷本遼平
(よし!レフト前タイムリー!)
谷本がそう思った瞬間だった。
バシィ
桂木塁審
「フェア!」
平田祥二
「松原ァ!」
ピシュ
松原正樹
「オッケー!」
バシィ
茨木塁審
「アウト!」
松原正樹
「大原さぁん!」
ピシュ
谷本遼平
「なに!」
バシィ
佐々木塁審
「アウト!」
谷本遼平
「ゲッツ…」
三谷昇
(しかも、サードの送球の素早さ。セカンドのジャンピングスロー…。凄い…)




