第16話:違和感の正体
第16話:技師は理解し、世界が変わる
廃都の外。
仮設の野営地。
焚き火の前。
五人が揃う。
「……改めて」
ミレイユが口を開く。
「助けてくれてありがとう」
深く頭を下げる。
「命の恩人よ」
レオンは軽く手を振る。
「気にするな」
「そういうわけにはいかないわよ」
セレスが横から言う。
「この人、だいたい命救って仲間増やしてるから」
「軽く言うな」
ヴァレリアが笑う。
「でも事実よね」
エルザが一言。
「否定はできん」
ミレイユは小さく笑う。
「……変な人たち」
そして――
レオンを見る。
「でも、嫌いじゃない」
ミレイユの力
「で、道具技師って何ができるんだ?」
レオンの質問に、ミレイユは答える。
「魔道具の設計と製作」
「魔力を“形にする”のが仕事」
セレスが目を輝かせる。
「すごいじゃない!」
「でも……」
ミレイユがレオンを見る。
「あなたの魔法……」
一呼吸。
「……別次元ね」
レオンは首をかしげる。
「そうか?」
「そうよ!!」
全員一致。
覚醒の連鎖
レオンが言う。
「全部教える」
沈黙。
「……は?」
「俺の魔法」
・アクセル
・マジックアーマー
・バレット系
・魔力吸収
「全部使えた方がいいだろ」
ミレイユは固まる。
「……それ、普通は一生かかる量よ?」
「今でいい」
即答。
沈黙。
「……ほんとに何なのよこの人……」
だが。
ミレイユは、頷いた。
「……やる」
伝授
レオンが手を取る。
魔力を流す。
繋がる。
「……っ!」
世界が変わる。
「……見える……」
魔力の流れ。
構造。
制御。
「……これが……」
一気に理解が進む。
「すごい……!」
一つ。
アクセル成功。
二つ。
マジックアーマー展開。
三つ。
バレット生成。
四つ。
魔力吸収――成功。
沈黙。
「……嘘でしょ……」
セレスが呆然。
「早すぎる……」
ヴァレリアが驚く。
エルザが低く言う。
「……天才か」
ミレイユは首を振る。
「違う」
レオンを見る。
「この人が異常なの」
技師の本領
ミレイユが立ち上がる。
「なら、次は私の番ね」
土魔法を使う。
地面が変形。
作られる。
「……竈?」
セレスが首をかしげる。
「違うわ」
ミレイユは笑う。
「魔道炉よ」
さらに――
石板。
器具。
構造。
「魔力を効率よく使う装置」
レオンが興味を示す。
「ほう」
「これがあれば――」
ミレイユが手をかざす。
「誰でも高出力を出せる」
沈黙。
「……それ、ヤバくない?」
ヴァレリアが呟く。
「ヤバいわね」
セレスも頷く。
エルザが一言。
「……戦争が変わる」
ミレイユは笑う。
「でしょ?」
完成
五人。
戦力。
完全に変わる。
個の強さ。
+
技術。
「……これ、国家レベルじゃない?」
セレスが呟く。
レオンは一言。
「まだだな」
全員。
「「「まだなの!?」」」
その夜
焚き火。
肉を焼く。
香り。
エール。
「……平和ね」
ヴァレリアが笑う。
「さっきまで死闘だったのにね」
セレスが苦笑する。
エルザが肉を食べながら言う。
「……悪くない」
ミレイユが小さく呟く。
「……楽しい」
レオンは一言。
「明日はもっと強いの行くぞ」
全員。
「「「「当然!!」」」」




