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第36話 優秀な助っ人達

短いです。

 PM3:12 貴音と九条から少し離れた場所


「ヤバいと思って戻ってきたけど本当にヤバい」


 珍しく冷や汗をかくシュヴァル。


「どうしよう!私の火は効かないし、そもそも雨が降っているし......」


 なんと一旦撤退したシュヴァルとフギンは戻ってきていたのだ。現在、貴音が瓦礫から出た瞬間を見ていた。


「あんなに負傷していちゃ無理だ。腹と背から血が大量に滴り落ちている......」


「あんな頑丈な身体にあそこまでの傷を負わせるとは流石死神............」


 静かに絶望感を味わうフギン。らしくない2人はどうするか考える。


「馬鹿みたいに焦らしてゆっくり歩きやがって......だけどそれのおかげで時間はほんの少しある。それに爪は一つ余っているにゃぁ、これを死神の急所にぶち込めば......」


 そう言いながら最後の爪に電撃をチャージしているのを見てフギンは貴音を蘇生した事を思い出す。


(シュヴァルの特別な黒い電撃......これなら倒せる機会はあるかもしれない............いや、この電撃を受けて倒すどころか貴音はパワーアップしたよね?確かエネルギー炉みたいなのが出来たとか、ならそれをチャージすれば良いんじゃない!?)


「待って!電撃を浴びさせるのは死神にじゃない!貴音にだ!AEDの代わりにシュヴァルの電撃を使って回復するどころか回復して強化したでしょ!?もう一度同じ事をするんだよ!!」


 前に出ようとするシュヴァルを彼女は手を伸ばして止めて希望を言う。


「......足りない、疲弊している。シュヴァルは野良生活していたから力があまり残ってない......本当に馬鹿畜生............」


 一時の怒りに身を任せて行動した自分を恥じるシュヴァルは泣きそうになる。


「馬鹿じゃないよ!んー......そうだ!雷を誘発させよう!!猫の見た目になって!持って飛ぶから雷雲に爪を放って!」


「良い案だけど貴音よりも高い建物は沢山ある、だから必ず落ちるとは限らないっ」


「だっ、だけどもう賭けるしかないっ、時間が無いんだよ」


 そう言うと無理矢理フギンはシュヴァルを持つ。


「にやぁ!?......そうだね、ダメならシュヴァル達が時間稼ぎに突っ込めば良い」


 そう言いながら覚悟を決めて猫形態になりフギンはそれを抱え飛ぶ。ある程度空まで飛び下を見た。


「もう近いっ!早くあの辺りに放って!!投げるよっ」


 そう言いながらシュヴァルを更にかなり上に投げた。


「やるよ......お願いだから成功して............」


 そう言うと人間形態に戻り片目を瞑り落ちながらエネルギーを限界まで貯めた爪を放つと雲の中で爆発し、下に雷が落ちた。


「っと!どう?成功した?」


 猫に戻った彼女をキャッチして下を見るフギン。


「......!した!奇跡的に貴音にぶち当たった!!しかもなんか髪が光っているし、また強化されたみたいだよ!!」


 喜んでうにゃうにゃするシュヴァル。プラスとマイナスは引かれ合う、電気に近いエネルギーを己の拳に溜めて天に掲げていた貴音に引かれあったのだ黒い稲妻が。


「あとは祈るだけ、逃げよう。シュヴァル達がやったのをバレると足手纏いになる」


「ええ!何とか打ち破ってくれる事を祈ろう!」


 そう言うと今度こそ退避していくのであった。

二人が心配性じゃないとここで死ぬか敗走します。

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