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第28話 誤算

最悪な副作用。

 17日 研究施設 AM10:33


 薬師寺と本國は研究者に悪いことが起きたと言われ呼ばれ施設訪れた。


「何だ?その不都合とやらは」


 と明らかに不機嫌そうに薬師寺が言うので本國は面倒そうだ。


「それが......フェムトマシンは生物を蝕み最期は体の大半が結晶化して死んでしまうんです............E-4の活動限界は想定より早くなるかと......」


「何っ!?何だと!?貴様ら最初は副作用が無いと言っただろうっ!」


「何か予測不能な事が起きたんですよ首相。予測できる物は研究してもしょうがないですから当然不測の事態も起こりますよ」


(ここに来て決戦の時期が早まるか......もうバースデーによる乗っ取りは外部からのサポートが無ければ不可能だぞ......)


「それがミーティアンと同じくフェムトマシンは細胞に入るのですが共存では無く()()をそれは選び動いていたのです。しかし、それは結晶化寸前まで何も異常を知らせるシグナルも無いのです、共存しているフリをするのです。これではE-4の中身が結晶化してしまうのでデータ収集は限界ギリギリと計算された23〜25日頃にメテオブレイカーを殺しましょう。その後、部品(九条)の体内からフェムトマシンを抽出して次の生体(被験者)パーツに入れて運用しましょう」


「ぬうぅ............クソッ!ならばその日まで整備と強化をしろ、もう戦闘は基本的に終了だ」


 薬師寺は憤怒しながも指示をする。科学者達はE-4を急いで呼び寄せて機能追加を図る中で本國はバースデーがバレてはマズいと自分の協力者の科学者達にバレない様に一旦オフにする様に頼んだ。そして何とか落ち着き研究室でほぼ全裸で寝かされている九条の前に立つ。


「前よりも............あぁ......酷いな......これは............服を着せてあげよう、理由は後から適当に私がつけますから」


 本國は死人の様な肌色に痩せ細って肋が浮き出ている彼女に絶句する。本國は生体部品として使われている九条の健康状態の悪化を憂い独断で検査を行おうとするが、タイミング悪く薬師寺が来る。


「......?何をしているんだ?本國?お前は理系だったか?それともリアル着せ替え人形遊び好きの特殊性癖持ちだったか?」


「いえ、私は経済学部でしたよ。ただこの人間の健康状態を調べていない事を思い出しましてね、研究者さん達に調べる様に頼んでいるのです。服は防弾、防刃の物を念の為に着せています。多少なり防御力が上がるのは良い事でしょう?首相?」


 特におかしい事では無いと判断しそのままやろうとした事を言う。だがやはり敵がいるとやり辛いとは思う本國であった。


「使い捨ての部品にそんなリソースを割く必要があるか?」


「......万全にしてメテオブレイカーを倒されるのでしょう?要の部品である人間の状態が悪いとパフォーマンスが落ちるかと、実際に少し痩せ細り過ぎだと科学者さんが言っていましたよ」


 彼女を部品扱いされる度に怒りが込み上げる本國だが怪しまれる為にそれを言わずにいられない不甲斐なさにも怒る。


「......そうだな、確かに()()を使ってダメになったらあいつ(メテオブレイカー)にはもう核でも撃つしかないな......そうだ、良い事を思いついたので退室する。お前も程々にな」


(あんなガリガリのモノで遊んで楽しいのか......?もっとムチムチの奴で遊んだ方が良いだろう)


 そう言いながら退出する首相に頭を下げた本國達。そして焼石を呼び薬師寺派が来ないか見張ってもらう事で、彼は仲間の科学者や研究者と話し合いながら九条の状態を調べられた。


「......完全に栄養失調です、胃腸もかなりの期間食事を摂っていないので治療が必要です。いきなり普通の食べ物を食べれば身体を更に崩してしまいます。今までの期間の栄養はどうしていたのですか?」


 それに他の科学者が言う。


「E-4の力で大気の水分を摂取。定期的な栄養剤などを直接の注射をし、それでも便は出来るので便秘などを起こし腸閉塞が起きない様に浣腸をし予防などをしていました............これは人権侵害です、まだ若いのに介護末期の老人の様な扱いだなんて。私は女性だからわかりますが彼女の年齢でこんな恥辱と醜態を晒すのは酷い拷問です。副総理、もう無理矢理にでも薬師寺を告発するべきではないでしょうか?」


「......ダメです。確実にE-4(彼女)に私達は口封じに殺されてしまいます。そしてそんな事が起きればが彼が悲しむ......もっとも既にこの様な状況下ではどちらにせよ悲しませてしまう。だが、だが彼がE-4を攻撃し機能低下したところをある程度成長したバースデーがハッキングすれば万事解決なのです」


「彼......?メテオブレイカーの事ですか?最近はヒーロー活動をしていないと聞きますが。それにヒーローなら今はイギリスのオールラウンダーやアメリカのジャスティスアメリカが世界で話題のヒーローだと......」


「万事解決だなんて既にもう犠牲は数え切れないほどに出ているんですよっ!我々の保身で犠牲がっ」


 1人の科学者が突然声を荒げた。


「だからです、私達がいないと告発は不可能。故に保身は仕方の無い事なのです......最低なトロッコ問題みたいなモノです。私達は............役目を果たさなければいけない、絶対にです。それに更なる犠牲は24日頃まで出る事は無いでしょう、なのでE-4を弱体化させ証拠集めに徹しましょう」


 悔しそうに拳を握り締め言う本國。


「ならばメテオブレイカーも強化してしまいましょう、そうすれば強さの開きが広がる」


 そう冷静に提案する学者。


「......難しいです。彼にはE-4の正体を明かしていません、狂乱して復讐心に囚われた悪人になってしまえばお終いですから。それに............今の彼の力を超えるモノとなると、それこそE-4などのフェムトテクノロジーや核爆弾くらいです」


(決着がつけば嫌でも彼は正体を知ると考えると、怒り狂う毒がほぼ効かないヒーローを無力化する方法を考えなくては......)


「......では、とにかく彼の強さを測定してシミュレーションしてみましょうかね。E-4を調整の為の出撃後にこことは違う研究所で」


「......そうですね、能力の把握と健康診断と私が言えば何一つ疑わず彼は来てくれるでしょう。......ただ怖いですね、これで勝ち目が全くないとわかってしまったらと思うと......E-4は実質敗北は一回のみ、それも初期段階の比較的に弱い頃の話ですから今のE-4は桁違いに強くなっているしょうなぁ............」


 腕組みしながら深刻そうに本國は言うと貴音に連絡をして数時間後に測定してみる事に。が貴音もかなり強くなっており設備を悉く破壊してしまう。その為、力の自己申告(今まで破壊した物や体力)などもデータに入れて、この行為ができるならばこれもできると不明な部分をAIの予測で補完してデータ化完了。


「......少しマズいですね。今戦えばメテオブレイカーが8割勝てますが、今からE-4を強化するのでその把握している内容を考慮してE-4を強化すると僅か3割にまで減ってしまいます。世界の技術を盗み作った各国の科学技術の最高峰の傑作の強さはここまでとは............計算によると薬師寺と関連の無い日本の自衛隊VS彼女でE-4の勝率は9割強......メテオブレイカーが勝ってくれないと薬師寺は独裁者となり世界の王として君臨する可能性がありますね」


 と早口で科学者が言う。それに対して他の研究者が言う。


「ん?そうするとメテオブレイカーは自衛隊達に勝つ確率はどうなる?相当高いんじゃないか?」


「ええ、これが不思議な事にほぼ100%の確率でメテオブレイカーが日本を掌握出来ます。恐らく相性の問題でしょう、E-4は機械なので強固にプロテクトされていても強力なEMPを喰らえば行動不能になる時間が起こり得ます、それに仮にフェムテク装甲が剥がれた瞬間に大勢の自衛隊で猛攻すれば殺す事は可能。ですが彼は鋼の様な生身、毒も現状で体内に入ってしまった物は効いていませんので明確な弱点がほぼ無いのです。純粋な力やエネルギーで勝つしか無いのです、そして弱点のエネルギー系の武器による攻撃は本人申告になりますが並みの兵器なら切断まではならないとの事。彼は日本を滅ぼすだけなら遙か上空から本気のエネルギー攻撃を放つだけで終わりです......」


 そう言うと騒めきが起こりやはりメテオブレイカーにも対策する必要があるのではと声が出た時に本國が言う。



「彼は以前変わりなく英雄(ヒーロー)だ。だから相応しい力を持っている、そう私は考える。この命を賭けても言えます......そもそもの話、先ほどの内容通りならば憂う事は不要。故にその気ならばもうとっくに手遅れですよ」


 しかし、日本征服を貴音が考えた事は普通にある。ただそうなると世界一長く続いている国ランキング1位(実話)が無くなるから嫌だな〜程度で止めただけである。


「貴方がそこまで言うならば......では、彼も喜ぶ様なやり方で強化させましょうか!」


「喜ぶ?」


「ヒーロースーツですよ!ヒーロースーツ!彼は創作物のヒーローに憧れているのでしょう?だから対フェムテクの!こちらで開発が進んでいるバースデーを搭載すればE-4を拘束してハッキングも可能です!運が良ければもう誰も痛みを感じず済みますよ!」


「そうですね......妙案ですね!では決戦の日までに作りましょう、渡し方は責任持って私が持っていきます」


(これで何とか好転してくれると良いのだが............彼は実験中も突然泣いてしまったりと平気と言いながらもかなりの傷心の様子......E-4の真実に耐えれるだろうか、こんな残酷な事があって良いのか......大の大人の私がこんな体たらくで良いのか............)


 対E-4スーツを秘密裏に制作開始。

自分で書いておいて思うけど、ヒーロースーツがヒーローの証では無い。

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