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第16話 また新兵器、憎しみに狂う

超能力バトルモノだけどハイテクなモノやサイバーパンク風なモノが大好きなので今後も入れていきます。

 床が血塗れの列車1両目 PM6:34


 倒れている人に前方に固まって座らされている人質に、白い巨大な箱とラスト1人のテロリストを見つけ近寄る貴音。男は狼狽える。


「な、なっ!?メテオブレイカー!??何人見せしめに殺すんだと思ったら貴様が来ていたのか......だが好都合、この手で始末すれば報酬も増えるだろう」


(でっかっ!??話に聞いていたが、いざ前にすると自販機を軽く超える約2mというのは威圧感が半端ねぇ......特にあの眼、あの眼が冷たく怖い......)


 男は貴音の様子にやる気が削げている。

 


「私が目当てなんだろ、何の見せしめに他の人を殺す?依頼者もしくは組織は?それに、もうお前の味方は床でねんねしてるぜ、お前も寝かしつけられたい?鉛玉は最高の睡眠薬だぞ、私もまた眠りたいよ」


「先に乗客を床で寝かしつけたのは私達だよ。......そうだ!お前の首を欲している奴がいるんだよ。それに依頼主からは良い装備も貰った。それに馬鹿でもわかる、あんたが自分から首を差し出す訳ねぇからお前が来る様にちょいと殺した。ジャックして、ちょうどお前の事を嬉しそうに話しているガキがいたから手始めにな......とは言え部下達が連絡する間も無くやられるとは............」


 男は頭を抱えながら白い箱の方に近寄る。


「......ちょいと?十何人の死者数でか?例えたった1人だってなぁッ?............頭痛くなる程怒り過ぎて何言えばいいかわかんねぇ。とにかくテメェは殺した人に謝り続けろ、まあ死後は声は届かぬ。お前が行く先は地獄だろうがな」


(あれは何だ、何にせよ奴を近寄らせるのは危険だ)


 貴音は話しながら地面を蹴り前に向けて高速で移動し殴ろうとするが手遅れだった。男は箱を使っていた。


「危ねぇ......強すぎんだろ。この箱型変形外骨格パワードスーツの装着が早くて助かったぜぇ。最近の技術には驚きしかねえな」

 

 貴音の拳を両手で受け止めた男は、パンチの威力の強さに踏ん張り地面が削れながら後方に数メートル下げられた。


「変形っ!?チッ......またハイテクなモンかよ、腹立つが羨ましい。アイア⚪︎マンというよりはオール⚪︎ーニードイズキルのアーマーに近いかっ」


 そう言いながら拳を引き、浮遊して回転蹴りを繰り出そうとするが相手が剣らしきモノを鞘から引き出して向けてきた為にキャンセルして距離を取る。


「お〜流石ヒーローサマだ、刃に触れる事自体が頑丈な肉体とて致命的だと瞬時に気づくか」


 男の右手には真っ白で刃が青く光るブレードを持っていた。貴音は牛が持っていた物に酷似している事に気づき、この装備は国から奪ったか貰った物と判断。


「前にそれに近いので随分と痛い目見たモンでね。また足が取れるところだったか......しっかし露骨だねぇ。それ国か国絡みの組織から貰っただろ?あの有名な牛人間も似たの持ってたんだよ、それにそいつは国の科学者からパクったって言っていたしな」


「違うね、とにかくお前はここで地獄に堕ちるんだよォ!!」


 鼻を触りながら男は否定すると今度は左手をこちらに向けてくる。貴音はマシンガンの類の物だと思いバク宙して回避しようとするが、奴が使った武器は小型の専用グレネードランチャーだった。閉所での大爆発に列車の天井が吹っ飛び、貴音自身も少し喰らうが浮遊して回転しながら回避し、手に持っていた銃2丁を男のスーツの片足の関節駆動部分に全弾発射し破壊する。パワーオフになってしまいスーツの重さを支え切れず蹌踉めく男。


「もうここが地獄だよ。そうしたのはァ!テメェらだろッ!!!」


「ぐっ......何で弱い部分わかるんだよっクソがっ!」


「機械オタクなもんでね」


 だが男は腕のパネルからパワー供給量の調整を即座にすると立て直し、貴音に切りかかる。


「芸が無いなっ......あ゛っ!??............ふぅ......あふねぇ......ぺっ、携帯用に小型を選んだのが間違いだったな」


 男は斬りかかる様に近寄ると、突然ブレードの刃をエネルギーシールドに変形させ左手のランチャーを貴音の顔面目掛けて打ち上げた、間一髪見切った貴音は口で噛んで弾を爆発せずに止めた。


「ばっ化け物めッ......」



「化け物はどっちだよっ!金の為にっ!自分達が遊ぶだけの為の金で人を殺せる奴に言われたか無いねッ」


 怯んでいる隙に拾った銃を前の方に捨てて、ブレードを持っている腕を掴んでバッテリーらしき部分に突き刺し引き抜くと炎が噴射し慌てる男。


「うわっうわあああ!た、助けてくれぇ!!」


「......チッ」


 見捨てられない貴音は手に持ったブレードを椅子に置いて、男に掴み掛かりアーマーを渾身の力で引きちぎり、穴が空いた天井に投げ捨てると空で爆発した。


「こ、降参だ......捕まるから殺さないでくれ............」


 

「ぐっ............皆さん!片付きましッ!??」


 好き勝手に言う男に腹が立つが追撃、文句はせずに乗客の方を振り返り、安全だと伝えようとしたが目に入ったのは男に向けて先ほど捨てた銃を向ける民間人がいた。貴音は咄嗟に男に覆い被さり弾を防ぐが民間人はマガジン撃ち切るまで止めなかった。


「なにしてんだあんたっ!こいつはもう降伏したんだあとは逮捕されるんだぞっ!」


「テロリストだぞ?悪党を庇うのか?そいつは人を殺したんだ、死んで当然だっ!!」


「......家族を殺されたのか?」


「いーや、見ての通り退勤中のリーマンだよ。ただ正義感が強いな」


「正義?いや、あんたは独善で独りよがりの悪党だ。降伏したこいつを殺そうとしたんだからな。見逃せないよ」


 そう言いながらブレードを拾い民間人の方に寄る。


「一般人を攻撃するのかっヒーローだろ!」


 そう言うともう片方の捨てられた銃を拾い貴音に目掛けて撃つが何一つ怯まない。


「また、お前は私に向けて引き金引いて弾当ててんじゃん、私も人なんだけど。もう完全殺人未遂のあんたは悪党なんだ、だからヒーローは見逃せないよ」


 そう話していると警察が突入してくる。


「......遅。もう全部処理しましたよ、こいつも殺人未遂だから捕まえておいてください。あと不発弾あるんで処理班よろしくお願いします」


「黙れ、アオガミの化け物!テロリスト同士で仲間割れかぁ?その剣をこちらに渡して、手を頭に置いて寝ろ」


「はぁ......また化け物ねぇ、こんなに姿が美しいのに。あとこれ結構欲しかったのに。......ほいっ」


 貴音は警察官にブレードを突然投げ渡すと、男は焦ってキャッチしている隙に破壊された天井から飛び立った。地上からは目視が難しい程の上空に滞空する貴音は感情を爆発させ叫ぶ。

 


「私は日本の正義のスーパーヒーローなんだぞッ!!!私が弱い頃の半年前から常に日本の正義と市民の味方だったんだ!なのになのに!嘘ひとつ程度で簡単に私に銃を向けるなんて意味がわからないっ!今更素性もよくわからんテロリストに手を貸すと本気で思ったのか?一般人の身長約160センチの精神病のチビが半年間命張って関東の治安維持に力を貸したんだ、その事実で十分信用に値するだろっ............なのに......警察には躊躇いなく撃たれて、助けた民間人にも撃たれ!だが俺の身体は無傷だ、身体はな!クソッタレッ!!!目に見えて傷つかないと誰も同情も共感もしてくれやしないっ!昔は脚が無くなってやっと同情が増えたよッ!!それに身体の強度は心の強度イコールでは無いっ............」


 そう怒鳴り散らすと高層ビルの塵まみれの汚い屋上に降り立ち座る。


「キャストオフ..................」


 精神病で壊れかけた精神に追い打ちされた貴音の心はボロボロ。そのせいで衝動的に拳銃を引き抜き口に加え引き金を連続で引く。


「おえっ......何発も飲み込んじゃった。寝れる訳も死ぬわけ無いか......って何してんだよ私!まだ私をヒーローとして思ってくれる人がいるんだ、自殺なんてしようとする場合じゃない......しっかりしろ私............」


 自分の頬軽く両手で挟む様に叩いて落ち着こうとしていると電話が鳴っている事に気づく。


「やべっ九条さんだ............出るか。はいもしも......」


「ちょっと!あなた今どこにいるの!?」


 こちらが言い終わる前に大声で言われ怯む貴音。


「えっ......えーっと......マジに真面目にここどこでしょうね?......ニュース見ました?その感じ見ましたよね?私ずっと頑張ったのに悪者になっちゃいました......ははっ............だから今よくわからない高層ビルの屋上にいますよ......はっはっ!もう私のヒーロー生活は終わり!貴女達や身内は守りながら私はホンモノになる!手始めに日本を乗っ......」


 貴音は発狂気味に泣きながら笑いヤケクソに本物の悪党になろうとしていると九条が焦って言う。


「や、やめなさい!安心して、私達は私達で動いたからあなたの冤罪は無くなった!それにお楽しみの荷物も引き取ったから、とにかく携帯でZを見て!そして、あなたは私の......私達のヒーローなのよ、己を見失ないで!」


(......貴音をこんな目酷い目に遭わせた奴を絶対に赦さない。貴音の心は私が守るっ)


「えっ......あ、ああ本当だ......警視総監が亡くなってしまっていたのか、やはり警視庁の乗っ取りですか?」


「そうよ、あなたに電話をかけたのは警視総監の声だった、だけどもうその頃にはトイレの個室で死んでいたわ。AIフィルターを使って声を変えて話してあなたに意味不明な命令をし、警察官に嘘の情報を流したみたいね。ただ明らかに馬鹿な事を言っているからAUの三下にやらせたんでしょうね。しかし、あなたの信用を警視総監の命令一つで疑いもせずに従った同僚達が意味不明ね。もしかしたら洗脳かそれに近い事をされているかも知れないわ。何故かと言うと彼らはあなたにした事を覚えているのに、自分の意思でやってないとか気づいたら現場に居たなど言っているわ。これが言い訳と片付ける事は簡単、だけどみんな、離れていたみんな全員が同じ事を言うから流石にね......露骨に何かされたとしか思えないわ」


「だとしても次の日から警察官に普通に接する......なんて事を出来るほど私は人間できていません......それと私を撃った民間人は?あれも操られていたんですか?」


 それを聞かれ少し沈黙してしまうが、九条自身も伝えるのが辛いが頑張って口を開く。


「あれは............何も洗脳されていないクズ野郎よ......逮捕されたわ」


 もっと詳しく説明出来るが貴音を傷つけてしまうと簡潔に説明したが返答が無い、九条がどうしたのと聞いていると啜り泣く音が聞こえたと思うと応える貴音。


「そ......そうなんですね............うぅ......お、俺って何か間違えたんですかね。殺人犯のテロリストの極悪人とは言え民間人の私刑はいけない、あとは司法に任せるべきだなって......それが正義ですよね......。俺............間違えましたか?俺だって!俺のファンの親子惨殺されてんのにクズ共を死なない様に頑張って衝動を抑えたんですよ!もう今の気持ちが怒りなのか悲しみなのかすらわかりません..................俺が突入した時に目の前には恐怖に目を見開き小さい身体に風穴が開いて血塗れのファンの女の子が......もう近づいた時には冷たかった、赦せねえよ......俺ァ不殺だの更生が何だの言おうと、己の憎しみ1つも制御ができない......ああ、あの子の可愛い笑顔の思い出が歪む............俺は......俺はっ............」


 九条は一緒に映画館に行って貴音が泣いているのを見た事が何度もあったが、それ以上に泣きながら自身に私の正義は正しかったですか?と聞かれ、後半はトラウマになったのか嘆き続けるやるせない気持ちで溢れた。


「正しいっ私がっ!私が、私の命で保証しても良いくらいにっ......!!あなたは立派よ、家に戻って来て良いのよ。あなたの指名手配は無くなっているし、私が警察に暫く話しかけないでって言っておくから............私にはあなたが必要なの、我儘だよね。でもあなたは永遠の私のヒーローだからっ私はあなたをヒーローだと思っているからっ!だから、早くあなたの顔を見せてっ!!」


 九条も伝えているうちに泣き始めて叫ぶ様に貴音の帰還と安全を願う。


「......すみません、帰ります。本当にありがとう、相棒」


「ええ!相棒!バディは協力し合うモノだから!......美味しい手作りのカツ丼用意しているから早くしなさい、じゃあねっ」


 そう言うと電話が切れた。


「............多分、九条さんの事が好きだ私。しかもラブな方............でもこの想いは胸に秘めておいた方が彼女の為。私はヒーロー、貴女の守護者」


 やっと己の気持ちを理解するがクソボケの方向に進む貴音。そして飛び立つと自販機でジュースを買って家に帰った。


「......た、ただいま............」


 気まずそうにドアを開くと美味しそうな匂いと共に3人が駆け寄り貴音を抱きしめた。


「うぐっ!??」


「良かった!良かった!私の最初の優しく慈しみのある友人」


「ニュースを見たけどずっと最初からシュヴァルは信じていたよ」


「おかえりなさい......無事で良かったわ............」


 全員泣いていたのがわかる程目を腫らしていたので貴音は気を使う。


「悪かった、信じてくれてありがとう......」


 こうして陳腐だが最悪な結果を招きかねない敵の策は失敗に終わった。だが首謀者を九条は赦さない、誰が元締めなのか警察内部からの単独捜査をする。そして、この日から5/30まで4人はヒーロー活動をしたり、児童養護施設に行ったりと色々な形のヒーロー行為をした。夜間は貴音は更なる力を求め夜中に山砕きなどというイカれたトレーニングをしたり、飛行速度を増す為に今己の限界の速度で無理をしながらひたすら飛行した。

電車の愚民は映画のスパイダ⚪︎マン2の列車の戦いの時の市民の反転オマージュ的な感じです。基本ヒーローモノの民は愚民と相場が決まっているので。なのでスパイ⚪︎ーマン2の映画内の市民の優しさが泣けるんですよ。

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