カエサル隊の日常 3 女子会
「今日集まってもらったのは他でもない」
クラウディアがエリアエルとシグナを前に言う。
ここはクラウディアの部屋。
一つの机に三人がそれぞれ座っていた。
真面目な顔をするクラウディアに緊張する二人。
ゴクリと息を飲みながらクラウディアの言葉を待った。
「女子会だ! 」
「「女子??? 」」
「おい君達。そこに疑問を持つの真意を聞こうじゃないか」
「いえ隊長は「女子」という年齢ではないと思うのですが」
「あぁ。どちらかと言うと「女性」か「おば……」、いえなんでもありません! 」
いきなり殺気を向けられたシグナは席を立ち直立不動した。
クラウディアはふぅと息を吐くと殺気も解けシグナは座った。
「私の事をいうのならば君達も「女子」ではないと思うのだが? 」
クラウディアにぎろりと睨まれ少し怯む二人。
しかしその言葉に二人は言い返す。
「わ、わたしはまだピチピチの二十です! まだ「女子」の範囲でしょう! 」
「私もそうだな。二十二だが「女子」の範囲だ」
「……君達。自分で自分の首を絞めているのがわからないのかい? 」
「「二十五の隊長には言われたく (ないぜ)ありません! 」」
「よし君達は明日から特別任務を任せるとしよう」
「「申し訳ありませんでした!!! 」」
身の危険を感じすぐに謝る二人。
この国の女性の結婚適齢期は二十である。
貴族ならば大体が十八、はやくて十五で結婚するのだが三人とも未婚。
理由は簡単でその性格であった。
エリアエルは定期的に範囲魔法を打たないとストレスが溜まる破壊者。結婚をして縛られるくらいならば結婚をしなくても良いと思っている酔狂な人。結婚する側も積極的に関わりたくない人物である。
シグナは露出狂。男性を誘惑する姿をし美麗な顔立ちをしているのだが、彼女に結婚やお付き合いの話は来ない。
女性が貴族家当主になれることからもわかるがこの国は比較的男女間の差別が少ない。それはスキルを使用することで男性ができる仕事を女性も行えるからだ。
露出ばかりに目が行くが彼女は超戦士。剣を振るえば風刃が周りを破壊する。仮に彼女と結婚し剣を共に振るうことがあれば、下手をするとお相手が輪切りになりかねない。
そしてクラウディアは理想家である。自分が認めた人物——つまり硬く強い男しか認めない。彼女にアタックして地獄を見た男は数知れず。彼女の場合、理想の男性を見つけている間に二十五が来てしまったということだ。
「全く君達と言う人は。まぁ良い。今日はアダマ君についての話だ」
その言葉に場に緊張が走る。
すぐさまクラウディアにエリアエルが食いつこうとしたがそれを手で止めた。
「何があったかは知らないが、エリアエルがアダマ君の事が好きなのは知っている」
「なっ! そんなことはありません! 」
「否定しなくても良い。丸わかりだ」
「隊長の言う通りだぜ、エリアエル。丸わかりだ」
二人に責められ顔を赤くし「ううう」と唸って更に小さくなるエリアエル。
しかしエリアエルも負けてはいられない。
動揺しながらも彼女はクラウディアを見上げた。
「た、隊長だってアダマの事がす、好きなんじゃないですか!! 」
「あぁ。好きだとも」
「! 」
反撃のつもりが恥ずかしげもなく言われて更に動揺するエリアエル。
「隊長も大胆だな」
「好きなものは好きだから仕方ない。あれほどの男は恐らくもう見つからないだろう。それこそ三日三晩彼と話し合い婚姻届けにサインをしてもらい国に持ち帰りたいくらいだ」
「そ、そんなにか」
「あぁ。で、だ。エリアエルは良いとしてシグナ。今日は君の気持ちを聞いておこうかと思ってね」
「私? 」
「シグナはアダマの事が好きなのか? 」
思わぬ攻撃を喰らいシグナは動揺する。
今も沈黙しているエリアエルとは異なりシグナはすぐに持ち直して考える。
しかしシグナの答えはクラウディアが予想していた者とは違った。
「わかんねぇ」
「わからない? しかしいつもの様子だと、好意があるように見えるのだが」
そう言うクラウディアに綺麗な緑の髪を掻きながら困った顔をするシグナ。
「好きか嫌いかと言われれば、そりゃぁ好ましいと思うぜ? だがよ。多分二人の好きとは違うんじゃねぇか? 」
「友達として、か? 」
「ん~。それも違うんだ」
そう言うとどこか言いずらそうな顔をするシグナ。
そして彼女は続ける。
「なんというか死者のダンジョンから帰ってアダマに対する気持ちが変わったのは確かだ。だが、なんというか……斬りたいんだ」
「「! 」」
「戦いの最中間違ってアダマに剣が当たった時硬い感触がして――」
シグナは一人語りだす。
顔を紅潮させていう姿を見て二人は思った。
( (想像とは違う……) )
しかし彼女達の女子会は続く。
結局の所夜遅くまで続き、解散となった。
ここまで如何だったでしょうか?
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