3話 魔法学園の日常
「第67期入学式を始めます。まず、生徒会長より、新入生に歓迎の言葉を」
入学式は順調に進み、各々のクラスに戻っていった。
─もっとも、1クラスしかないのだが。
「さあ!新入生諸君。私が君たちの担任。この前言った通りだ。言っておくが、私を超える魔力を持っているのはこの中で5人しかいないよ?」
その後は自己紹介の時間だった。
「クレサ=ニルナ。竜人族です。」
たしか、魔力量は2万くらいだったかな?
「ミナル・エンラス。...種族なんてどうでもいいだろ?」
うわぁー嫌な奴ゥ
そんなこんなで、自己紹介がすすみ、最後は俺ともう1人だった。
「エミス・スフィアよ、よろしく。私がこのクラスで認めているのはこの人だけだから、あんた達も私に認めて貰えるように頑張りなさい。」
うわぁ、わかりやすい挑発するなぁ。
「俺はゼノス。多分先生含めてこの中で一番強いよ。」
俺は「種族はドラゴンな」と付け加え席についた。
こうして、大波乱の魔法学園生活が始まった。
「一時限目は実技か。楽しみだな。」
「そうね。」
「うわぁ!!」と情けなく声をあげてしまったが、声の主はただのエミスだった。
「ただのエミスたぁご挨拶ね。」
「読心術が使えるのか?今度教えてほしいな。」
「あら、貴方ともあろう人がこんなのも使えないのかしら。」
「悪かったな‶無属性”が苦手で」
そう。この世界には基本の五元素(ファイブ:エレメンツ)というのが存在し、
火、水、自然、雷、無とあり、それぞれで融合し、新しい元素ができることがある。
俺はその中でも火が一番得意で、無は苦手なのである。
話を戻すとしよう。
「実技の授業を始める。内容はクラス内対抗戦争シミュレーションだ。」
ルールは、殺しはなし、殺傷力の高い魔法の使用は禁止。
総大将を決め、大将がその後の人事を決める。大将がノックアウトになったチームが負けだ。
「さて、ゼノスが大将なのは決定事項として、もう一方の大将は誰にする?希望者はいるか?」
「はい!私がやるわ!」
「よしエミス。頼んだぞ。」
うわぁ、なんか俺ラスボスじゃん。
このとき、ユグトニアは甘く考えていた。先ほど言った「この私を超える」者たちの実力を