2話 入学試験~カオスはすぐそこに~
「さて...あいつボコれたし、とりまこれでじいちゃんの凄さ分かったっしょ」
「ここには私という素晴らしい未届け人がいる。...コルトニアよ。私はお前を少し甘やかしていたようだ。今までお前を好きにさせてきた。これがその報いなのだろう。名乗れ。お前は何という名だ?」
「俺はゼノス。アルフォニアの一番弟子だ」
「なんと、ソナタが彼の有名なアルフォニアの、いや、これは重ねて失礼した、私が今回の試験監督でコルトニアの父。ユグトニア=テルノ。魔力測定が今回の試験内容だが、受けるか?」
「ハイ!受けたいです。落ちるつもりはないですから」
こうして始まるまで長いようなそうでもないようなくらいの時間をかけて試験が始まった。
俺は自らの申し出で、最後尾にいった。実は前に魔力測定器(市販)を破壊したことがあった。
さすがに国立魔法学園だから心配はないはずだが。
「あなた凄いのね」
そう話しかけてきたのは、前に並んでいた少女だった。魔力量はそこそこ。
...俺と比較してそこそこである。正確な魔力量は9000と出た。ちなみにコルトニアは6400だった。
「大したことないくせに出張ってたんだな。あいつ」
「そうね。あなたの番よ。まさかとは思うけど、私より低いなんてやめてね」
さあ。いよいよお披露目だ。30000くらいあればいい方か。
「魔力量...9千...999」バキッ!!
魔力測定器にひびが入り、壊れた。
「あの...」
試験生方は青ざめていた。すぐに別の魔力測定器が持ち出され、測り直しが行われた。
「あの...グレードランクAを俺壊したことがあるのですが...」
また、試験生方が青ざめた。さっきと違うのはお偉いさん方も青ざめていたことだった。
それもそのはず。魔力測定器はランクがあり、市販でも、C、B、Aとあり、それぞれ、C=十桁
B=百桁、A=千桁までの測定が可能なのである。そして今壊したのは専用品ランクBで、千桁までだ。
不具合と思ってBランクをもう一度出そうと思っていたのだ。そりゃ青ざめる。
「専用品Aを出してください」
「す、すぐに出したまえ(もう、合格なのだが)」
今度こそお披露目。
「魔力量...100000です」
えっ!?
「え!?」
俺含め、周りが唖然とし、試験監督から「よっぽど素行が悪くない限り首席確定だ」と言われた。
まだ入学すらしていないのに。
「し...試験結果を発表する。今回の試験内容は魔力量の測定。えー平均の結果6000以上となった。落ちたものは...来年!彼がいない来年!また来なさい!」
あーあ。言っちゃったよ。
さて、気を取り直して残ったのは28人...あれ?一クラス30人だから
「良し!Aクラスの者ども!!試験監督の俺が教師だ!今日からよろしくな!!」
空気が俺のせいで重いのは気のせいだと良いのだが...
To be continued