天空での戦い
キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!
甲高い泣き声が天空に響き渡った。大鷲が滑空する。そして、爪の一撃が放たれる。
キイイイイン!!
剣で受け止めた末に、甲高い衝撃音が響き渡る。
「ひいいいいいいいいいいいいいい!!! 怖いのよ!!!」
セリスは大慌てをしていた。
「落ち着け、セリス姫!!!」
もう動きは見切った。所詮はモンスターだ。大きいというだけで、行動はワンパターンだ。
キイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!
大鷲は甲高い泣き声を出しながら再度天空を滑空する。
「貰った!」
同じ行動パターンだ。俺は爪が届くよりも前に、大鷲を斬り裂いた。
キュエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!
奇声をあげて大鷲は果てる。
「ふう……」
俺は剣を納める。
「あ、ありがとうなのよ。助かったのよ」
セリスは俺に礼を言ってきた。
「別にセリス姫を助けるためにやった事ではない。身にかかる火の粉は払うだけだ」
「それでもあてが助かったことに代わりはないのよ」
「それより、結晶だ」
「そうね」
俺達は緑色に光る結晶を手に入れた。それをアイテムポーチに入れる。
「よし。じゃあ、帰るか」
「「はい!」」
「とはいっても、帰るのも気が遠くなるけどな」
俺は真下の光景を見て、気が滅入った。ここにくるまでかかった労力がまたかかるんだ。
「飛び降りれば一瞬なのよ」
「セリス姫、飛び降りてみるか?」
「全力で遠慮するわよ!」
「結局飛び降りれないじゃないか」
自殺行為もここに極めりであった。俺達は諦め、丸一日をかけてこの世界樹を降りていく事となる。
そして俺達はドワーフ国へと戻っていくのであった。
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レベル0の最強剣士~レベルが上がらないスキルを持つ俺、裏ダンジョンに捨てられたが、裏技を発見し気が付いたら世界最強になっていた。レベル0でもステータスがカンストしているけどこれぐらい普通だよな?~
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