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エルフ国でめちゃくちゃ引き留められるもドワーフの国へ

 俺達はエルフ国たどり着いた。


 何度か行き来した道なので気分的には最初より楽だった。知らない道よりも行ったことのある道の方が要領がわかっているので心理的に楽なのである。


「お、おお! フィルド殿ではないかっ! それにルナシスとイルミナもっ!」


「皆様! ご無事でしたかっ! 我々もエルフの民も皆様の事を心配していたのですよ!」


 国王と王妃が俺達を出迎えてくれた。それからエルフの民もだ。


「皆……けどどうして」


 あれだけ離れた距離にありつつ、一体どうして王都の事を知れたのか。それが気がかりだった。


「何となく、感じたんじゃ。民がざわめきだしてな」


「ええ。それできっとフィルド様に何かあったのではないかと考え始めたのです」


「当然、わしらには何もできない。だから祈る事にしたのじゃ」


「そうです。私達にできるのは祈る事だけ。そしてその祈りがフィルド様のところまで届いたようで何よりですわ」


 国王と王妃は笑みを浮かべる。


「ありがとうございます。皆様の祈りが俺のところまで届きました。そのおかげで窮地を脱せれたようなものです」


「けど、フィルド様、どうしてそんなことが起きたのでしょうか?」


「これは仮説なんだが、俺が分配した経験値は無意識レベルで俺とつながっているんじゃないか?」


「つながっている?」


「恐らくは俺が分配した経験値は俺が死ぬと消失するんだ。俺が死なれると何かと困るわけだ。だから無意識化で繋がっているエルフの民が、俺の危機を察する事ができた。そして、その祈りが俺のいるところまで届いた」


「そんなことが……」

 

 イルミナは感嘆とした様子で呟く。


「全ては推論の域に過ぎない。証明のしようがない。問題なのはひとつだけだ。俺達は窮地を脱しエルフの国に戻ってこれた、それだけだ」


「そうですね。フィルド様」


「そうです、お姉様。無事エルフの国に戻ってこれたのだから、それでいいのではないですか?」


「それで、フィルド殿。どういうわけかはわからないが、こうしてルナシスとイルミナを連れて帰ってきてくれたという事は」


「ルナシスとイルミナと結婚し、我がエルフ国に骨を埋める覚悟ができたという事ですね?」


「い、いやっ! お、おれは! 単に返してもらった経験値をまた分配しにきただけです! 経験値を返さないとまたエルフの国が大変になるんじゃないかってっ! 森の魔力が枯渇してっ!」


「さあ、フィルド殿。こっちに来ないか。式の準備は整っているのだぞ」


「ルナシス、イルミナ。フィルド様と幸せになってね。ぐすっ」


 王妃は涙を流していた。


「「はい。お母様! 私達、フィルド様と幸せになりますっ!」」


 ルナシスとイルミナは笑顔で答えた。


「の、乗るなっ! この親父を何とかしろっ!」


「さあ、頼むぞっ! 未来の国王よっ! わしの後を引き継げるのは英雄であるフィルド殿だけなのだからなっ!」


 結婚。それはつまりその人と繋がれる、隷属契約である。つまりは縛られるという事だ。ルナシスだろうがイルミナだろうが、俺は縛られるのは御免だ。


 俺は自由を愛する。一人でいたいんだ。


「だから!! 俺は一人でいたいって言ってるだろうがああああああああああああああああああああああああ!!」


 俺の大きな叫びはエルフ国中に響く程であった。

この話で章が完結という形になりました!

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