表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

54/95

返ってきた膨大な経験値でバハムートを撃破する

経験値返却(ポイントリターン)


 俺はエルフの民に分配した経験値を返却して貰う。エルフの国から大量の経験値が俺の身体に流れ込んでくるのを感じた。


「なんだ、これは」


 その瞬間、自分の中に物凄い力が流れこんでくるのを感じた。俺は自身のステータスを解析する。


LV300 HP30000 MP20000


攻撃力:9589

防御力:9340

魔力:9320

敏捷性:9405


なんだ、このステータスは。今までの俺だって人類を遙に超越した恐ろしいLVとステータスの持ち主だったはずだ。


 だがこれはさっきまでの俺すら超越する程の圧倒的なものだった。


 これならきっとあのバハムートでも届く。あいつを倒しつくす事ができる。そうに違いない。


 そう思うとあのバハムートが恐ろしい存在ではなく、ただの普通のドラゴンにしか見えなくなってきた。


 倒せない絶対的な存在から『倒し得る存在』へと格下げされたからだ。


 俺はエクスカリバーを天高く掲げる。


「星落とし(ホーリーブレイカー)」


 そしてEXスキル『星落とし(ホーリーブレイカー)』を発動させる。


「すごい、フィルド様、以前見た時よりも物凄い聖なる光です」


「この技で、大型のモンスターを倒されたのですか」


「すごい光だ……聖剣エクスカリバーにはこんな秘められた力があるのか。いや、フィルド君の力がそれだけ物凄いせいもあるが」


 三人は感嘆とした様子で述べる。俺の剣――聖剣エクスカリバーからは膨大な聖なる光が放たれた。そしてそれは光の柱となり、きっと世界中どこからでも見あげる事ができるであろう。


 ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!


 異様な程の気配を感じたからか、バハムートが咆哮をあげる。その咆哮にかつて程の威圧感はなく、俺には悲鳴をあげているようにしか聞こえなかった。


「行くぞ! 竜王バハムート! お前との喧嘩もこれで終わりだっ!」


 俺は天高く掲げた聖剣エクスカリバーを振り下ろす。


「ホーリーブレイカーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」


 膨大な聖なる光がバハムートを飲み込んでいく。


ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!


 バハムートが断末魔のような悲鳴をあげる。聖なる光が王都アルテアに降り注いだ。


 巨大な土煙が起こる。そして、それが納まった時、バハムートが存在していた天空には何も存在しなくなっていた。


 そして天空を覆っていた厚い雲も、ホーリーブレイカーにより晴れたようだ。一気に快晴の青空が見えてくる。眩いばかりの光が差し込んできた。


 その光と青空は俺達の勝利を祝福しているかのようだった。


「た、倒されたのですか? フィルド様は」


「ま、まだ現実味を感じていないですが、どうやらそのようです」


「やれやれ。僕はとんでもない男に目をつけてしまったようだな」


 三人はまだバハムートが倒されたという事を実感できてなかったようだ。


「ルナシス、イルミナ……」


「「はいっ!」」


「倒れて気を失いそうだ。俺を支えてくれ」


ホーリーブレイカーの使用後の俺はHPもMPも空に近い状態になる。その為、いつ気を失ってもおかしくない。


「わかりました! フィルド様」


 ルナシスが俺に肩を貸し、支える。


「イルミナ! フィルド様に回復魔法をかけてあげて」


「わかりました!」


 イルミナは俺に回復魔法をかける。


回復魔法(ヒーリング)!」


 俺のHPは癒されていく。膨大なHP故に全快はしないが、それでも歩くのに問題がないくらいには回復していった。


「ありがとう。イルミナ」


「いえ。我々を救った英雄のフィルド様に対して、当然の行いです」


 イルミナは笑みを浮かべる。


「さて、これからどうするか」


 俺は頭を悩ます。ポイントギフターの経験値を分配する能力は、実際に近くにいないとできないんだよな。経験値を返してもらった事で、エルフの森の魔力が枯渇した事だろう。


 つまりは元通りになったという事だ。これからドワーフの国に行くつもりだったけど。


「ルナシス、イルミナ。予定変更だ。ドワーフの国に行くより前にエルフの国に経験値を返しにいくぞ」


「「はい!」」


「待ってくれ!! フィルド君!!」


 その時だった。俺はレナードに呼び止められる事になる。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。


ここまで読んでいただいた皆様にお願いです!

↑の☆☆☆☆☆評価欄↑を

★★★★★にしていただけると作者の大きなモチベーションになります!


もちろん、ブックマークも嬉しいです! 引き続きよろしくおねがいします!



+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ