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003 性奴隷計画

003 性奴隷計画



この世界には奴隷がいる。

性奴隷が、いる!


貯金して性奴隷を買った方がランニングコストは安い。

試算したが、一人を買って、養いながら週2で楽しんで、3年使えば元は取れる。

楽しむ日が増えればもっとお得だし、性奴隷だからといって、それだけしかしないわけじゃない。

そもそも性奴隷という明確なカテゴリは無い。

そういうのに向いてる奴隷をわかりやすくそう呼んでいるだけで、奴隷に何をさせるかは主人の自由。

身の回りの世話だってお願いできるし、色々と助かる事が多い。

そう考えるとむちゃくちゃ安いのだ。


冒険者たちはどう考えているのか。

わかっていても、アルコール依存症や衝動的な性格で失敗しているのだろう、と、思っていたのだが、冒険者ギルドの職員に俺が全く遊ばないのはなぜかと聞かれて、この話をしたらだいぶ驚かれた。

どうやら考えていなかったようだ。


奴隷が安いのはなぜか。


ここの奴隷制度がギリシャローマ的ではないからだ。

賃金も無く自分を買い戻すこともできず、それどころか魔法のお陰で『主人に逆らうと締まる首輪』がある。


戦で負けた国から攫ってくる。

国に属していない土着民を攫ってくる。

お金を巻き上げられた市民が堕ちる。

その辺の村からの口減らし。


下手すると俺も攫われていたかもしれない。

街の依頼を多くこなしている事や物腰が落ち着いている事もあって、ギルド職員や街の人々によく憶えてもらっている。

俺がそういう人間だからそういう事をしていただけだが、それが幸いした。

俺を攫っても売るところが無いし、見つかったら通報される。

日頃の行いはなかなか大事なもので、ギルド職員の覚えがいいことで、冒険者達からもバカにされたりはするが直接手を出された事はない。


街中で人攫いが起こったりもするが、一応、人攫いはふつうに違法。

でもなお人狩りは絶えない。

異世界でも所詮人の世は人の世という事だろうか。


武装集団からしてみれば、素人の村を襲って手に入る程度のモノであるし、貧乏な村人の足元を見て買い叩けるモノでもある。

完全な買い手市場。

売り買いできる財産であり、完全な所有物だ。



過酷に扱うつもりはないけれど、たった一人でこの世界に来てしまった身としては、非常にありがたい。



元の収入がしょっぱいのでまだ目標額の半分を少し超えた程度だけれど、ここらでモチベーション維持のために奴隷でも見てみようか。


そんなわけで、休日を決めて、奴隷商人の元へむかった。


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