プロローグ
初投稿です。というか、初めて書いたので稚作ですがよろしくお願いします。
プロローグ
目の前に広がる炎を見ながら、自問自答していた。
———どこでまちがったんだ———
この13年間<過去>の反省を生かし、必死に生きてきた。
人付き合いをよくしようと、頼まれごとは必ずうけ、それを果たした。まわりの意見には自分がどう思っていようと文句を言わず聞き入れた。波風を立てないよう自分を殺し、他人との衝突を避けてきた。
なのに———なぜだ、なんぜなんだ?———
考えても答えは出ない。
「なんでっ!」だから俺は問いの答えを求めるため炎の奥に向かって叫ぶ。大きく開けた口から煙が侵入し息苦しくなるが構わず続ける。
「なんで俺を売ったんだ!!」
それに対する返答は礫だった。
炎の熱と飛んでくる石から逃れようとするが、体と柱とを固定するため幾重にもまきつく縄がそれを許さない。
そうしている内に勢いを増した炎と煙が、肌を焼き喉を焼く。
苦しい、熱い、痛い、悲しい。なんで、なんで。朦朧とした意識の中様々な感情が疑問が胸の内に浮かんでは消えていく。
そして、家族と自分が傷つけてしまった少女の姿が脳裏に浮かんだが最後、俺の意識は途切れた。
意識が覚醒するのを感じ再び目を開けるとそこは____
見知った天井だった。