表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

19/21

準備期間―18


特に問題は起こらず、無事に『腕試しの洞窟』の前に着いた。今日も今日とて平原に不自然な盛り上がりが出来ている。


一度、深呼吸してから洞窟に入った。入ってすぐは前と同じように下り坂となっていた。が、しばらく進んでも広い空間には出ない。


もしかして、今回は洞窟型なのか?どうやらその予想は当たっている様だ。少し先に曲がり角が見えてきた。


地図をサイドポーチから取り出す。ここまでの道は…真っ直ぐだったから戻らなくてもいいか。


聞き耳を立てて曲がり角の先を窺いつつゆっくりと進む。物音はしない。一応、盾を構えながら角を曲がった。


よし、何もいないな。地図を確認するが隠し扉はなさそうだ。道はまた真っ直ぐに伸びている。敵の姿が見えないな。


まだ入り口近くだから遭遇率が低いのか。そもそもこの洞窟型は敵の数が少ないのか。俺としては前者であることを願うばかりだが。


そんな事を考えていると異変が起こった。ほんの1m先に緑色の何かが2つ現れた。ゴブリンだ。2体は手に細い棒を握っている。


向かって右側のゴブリンに走って近づく。その勢いを乗せて剣を突き出した。剣は無防備なゴブリンの胸に吸い込まれる様に刺さった。


「グッ…」


ゴブリンは呻くだけで脱力させた。剣はその半分以上を埋めている。軽く引っ張ったが抜けそうにない。左側で動いた気配がした。


ゴブリンの胸を蹴って奥に押す事で何とか剣を抜く。体勢が崩れながらも盾を左のゴブリンがいた方向に向ける。


盾に衝撃を感じた。ゴブリンの攻撃を防げたようだ。右足を地面に着けると同時に蹴って反転する。剣をゴブリンの背中に突き刺そうとした。


が、ゴブリンの向きが悪く、剣先が背中を掠っただけに終わった。剣で刺すのは一旦諦め、盾で体当たりをして距離を取る。


剣を引き戻し構え直す。ゴブリンの胸を目掛けて剣で突く。肋骨を砕く感触が伝わってくる。剣の角度が良くなかったらしい。


「グギャア!!」


ゴブリンが叫びながら細い棒を振り下ろしてきた。盾で弾く様にして防ぎつつ、剣をさらに奥へと差し込む。


さっき以上の叫び声が洞窟内に響き渡った。しぶとい。剣を捻りゴブリンの体内を掻き乱す。そうすることで漸く静かになった。


剣を抜くとゴブリンは黒い霧となって消えた。ゴブリンの代わりに縁を金属で補強された宝箱が現れた。


「ハァハァ…」


疲れた。何とか怪我をしないで済んだけど、戦いの内容は決して褒められたモノじゃなかった気がする。


1体を無力化する戦い方は間違っていないと思う。でも、剣をあんなに深く刺す必要はなかった。いや、そうしようと思ってした訳じゃないんだけど。


ともかく、蹴るなり体当たりするなりして遠ざけるだけでも良かった。1対1の状況ならゴブリンに引けは取らない。


よし、反省終了。息も整ったことだし、宝箱を開けるとしますか。見渡してみても宝箱は1つしかない。1回の戦闘で宝箱は1つという決まりなのか。


中に2体分のモノが入っているなら文句はないけど。それでは…オ~プン。中には細い棒と大銅が5枚入っていた。う~ん、びみょう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ