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何はともあれ

異世界に来てから二年が過ぎたが、やってる事は来たばかりの事とあまり変わらない。


もちろん、日本に居た頃とは比べ物にならない生活を送っているが、基本的な行動は変えていない。


ご飯作って、ドクダミ摘まんでご飯作って、ドクダミ食べさせての毎日だ。


夏は暑いが短いし、秋が来ると冬が来て春になるまでじっとして過ごす。


それと言うのも、オレが特異体質だから可能な事で普通ならそうは行かないと思う。



縦穴ダンジョンのあるこの国は山脈と海に阻まれて比較的平和だが、平野の国は魔の森の資源をかけての小競り合いが戦争に発展する事は多々あるらしい。

それに、魔の森やダンジョンを開発などで害すると、森が強力な魔物を生み出し森そのものを守ろうとするという。


「隣国のダンジョンで災害級が生まれたらしくて、それに乗じて国が勇者召喚したらしいですね」


在野に強い異世界人が居ると解りながら、何故新しく異世界人を召喚するのか理解に苦しむ。

健が「国の開発のせいで、ダンジョンに入れなくなったなんて知られたくないんだろ?」とは言ったが、自然とバレそうなもんなんだけどな。


「向こうと違ってネットがないから、情報規制が上手くいくんだろ」


「で、ちょっと遠出して俺達で倒して来ようかと思う」


オレが留守番の前提で話してるのは越境するのに冒険者カードのランクD以上の資格がいるんだそうだ。

縦穴ダンジョンの国と隣国との境になる山脈がBランク以上の魔物が徘徊する危険地帯だから検問が厳しいらしい。

いかにオレ自身が魔物に襲われない体質でも、法は守るべきであると二人からたしなめられた。


代わりに、素材屋の常駐メンバーから二人、アジトからユウ君を連れて行く予定らしい。


「どんなに早くても2ヶ月かかる筈だが冬前には戻れるだろ」

公認クランの伝手を頼って、山脈を越える商隊の護衛に混ぜて貰えたそうだ。

山を越えるのに二週間かかると話していたけど大丈夫だろうか?


「心配する事ないだろ。それより。影丞には日本酒と醤油と味噌だけ大量に頼みたい」


「あっちは、塩も高いらしいからね」


調味料か、簡単な料理なら二人も作れるから大丈夫か。


「わかった。今夜にでも樽に詰めとくよ」


影丞酵素とやらのお陰で、発酵食品の発酵は一晩あれば完成するからね。


オレの唯一のチー〇なんだけど、戦闘力に関わらないからショボい。


どちらかと言うと御都合体質か。


「ボス倒したとして、召喚された人はどうするつもり?」


「目的がボス討伐だけならこっちに連れて来れると思う」


それ…、それはどうなんだろ。


「危なくない?」


「…多分、危険はない」


「役目を終えた異世界人のほとんどがいなくなるのは常識だから慈善事業だ」



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