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【プロットタイプ】『僕』にはならないでくれ

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2


注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。


そうか。君はそんな奴だったんだな。


私もきっと期待をしていた人に失望したら、きっとそう思ってしまうでしょう。

鏡花と俺が高校時代にした約束事。自分の生き様を残す為ならば、どれだけ相手をすり潰そうとも構わない。其れは今でも通用している約束だった。


全てが終わった夜の事、鏡花は酷く疲れ果てた様に、やるせない様に、手足を放り出さして天を仰いでいた。鮮やかな黒髪は四方八方に散らばり、シーツの一部を覆っていた。

「瑠衣」

声を掛けられたので、その散らばった髪を撫でる。何度も掻き回したせいで、何度もシーツに擦り付けられたせいで、随分と縺れてしまった。其れを少しでも元通りにする為に爪を立てて梳く。

「君は今夜の事も、小説にするんだろう?」

思わず手が止まる。今夜の事。第三者は決して知らない、俺達の秘め事。其れを小説にする事自体、常軌を来しているのだろう。

「当然。今更何を?」

それでもこれだけは辞められ無かった。どれだけ周りから蔑まれようとも、中傷を受けようとも、より生々しい話を書く為に、俺はお前を消費する。

その為の約束であり、その為の結婚だった。

「いやいやいや。なんて事はない。世の中にはこうした行為をカメラに納めて、内輪で共有するという遊びが流行っているそうでね。全身の血が沸騰するかと思った。許されざる行為だと思った。あれは人を嘗めている。人を享楽の道具の為だけに辱めるのは、失望と軽蔑に値する行為だよ」

鏡花は皮肉を好む。相手を甚振りたい時には、非常に遠くから、じりじりと間合いを詰めて、逃げられない様にしてからゆっくり、ゆっくりと皮を剥いでいく。言い逃れが出来ないよう、出口を全て塞いだ状態で、相手の心を少しづつ蝕んでいく。

だからきっと、俺もそんな軽蔑すべき輩と同類と言いたいんだろう。

しかし口が吐かれたのは全く別の言葉だった。

「君はそんな事、しないだろう? 誰かを辱める為に、話を書いている訳では無いだろう。より良い作品の為、史上の素材として、人を使っているのだろう? だからまぁ、信頼しているよ。心から」

俺は一体、どんな表情で此奴と相対しているのだろうか? さも怪訝な、眉を潜めた状態で、鏡花の顔を見ている事だろう。

「覚えているかい? ヘルマン・ヘッセ作、『少年の日の思い出』。あの蛾を盗んだ主人公には、決してならないでくれ。君の作品が至らなくなっても構わない。ただ私の愛しい同士で居てくれ」

そう言って、ただぺったりと頬に触れて来た。俺が人形にでもする様な手つきだった。

ヘルマン・ヘッセ作『少年の日の思い出』、皆様覚えていらっしゃる様で、懐かしくなりました。

それと最近SNSで流れてきた、苦しい話を掛けたらこうなった話。


自分の見られたくない姿をカメラに納めて、内輪で共有するのって、相手を冒涜する行為であり、辱める行為ですよ。

あれをされた方々が、『死ぬほどブチ切れた』なんて仰ってましたが、私はエーミールの様な怒り方をすると思います。


自分が愛した人が、ただ娯楽や享楽の為だけに自分を辱める人だったなんて。

こんな人間でさえない生き物を好きだったなんて。

お前に対しても失望と軽蔑があるけれど、自分の見る目も大したことないなって。


『あぁ、君は享楽の為に、面白半分に、私の見られたくない姿をカメラに納めて、内輪で共有する、そんな動物以下のゴミだったんだな。

そういう奴だったんだな。さっさと消えて』

と淡々と述べると思います。


瑠衣は容赦なく鏡花をすり潰せますが、全て『自分の作品の為』、何より『自分の最高傑作を作りたい』という思いから来るものです。

それに同調して鏡花は全てを許してます。


※自分も同じようにするからね。


物事の向かい合い方が非常に真摯で生真面目だったから許せてるだけの話。

これが鏡花がブチ切れたかブチ切れないかの境目です。


少年の日の思い出のエーミールの言葉。

蝶愛好家だと思っていたのに、そうじゃなかった。

不真面目な理由で蝶愛好家だった。

だから失望したし、軽蔑した。だと思うんですよ。

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