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月守アポロの鬱屈  作者: 美水
序章:~月守アポロ~
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第一話:序章



挿絵(By みてみん)


  天体が、好きだ。


 なんで好きかっていうと、僕の名だから。月守(つきもり)アポロ。それが僕の名前さ。君は笑っちゃうかな。


アポロは()の月面着陸アポロ11号からだと思うだろ?でも違うんだ。


アポロン。ギリシャ神話の神さ。


  母はギリシャ神話の愛読家だ。その中でも格別太陽神アポロンが好きなんだ。馬鹿げてる、実の息子にそんな名前をつけるだなんて。どれだけこの名で他人にいじめられたか。苦心してきたのか。母さんは知っているのだろうか。


ただ、残念だね。だって僕は僕の名前を心から愛しているんだ。


  名前は親からの生まれて初めてのギフト、だなんていうけど本当、そう思う。僕は自分の名前を誇らしいと思う。もちろん名付け親の母さんのことも。


 僕は常に正義の味方でありたいと思っている。それは正しく生きる事。そうして僕自身を守りたいんだよ。なんて言ったらみんな馬鹿らしい、って言うから黙ってる。沈黙は金なんていうだろ。


  でも僕はいつもこう考えるようにしている。最後に馬鹿を見るのは世の中の騒がしくほざいているやつらだ、という風に。


 だって地上の世界に住む天体たちは常に地球を監視しているんだ。だから、僕らが地球上のどこにいたって、何をしていたって、それが例え正義に反していたって、神様はなんでもオミトオシってわけさ。


  日々は言わば積み重ね。悪いことをした者にはいずれは罰が当たるよ。どんな小さなことだって、積もり積もって大罪になる。それが地上を生きる僕ら人間の性である。世の常だということだ。でもだからこそ僕は常に正しく在る。母さんは昔からこう言ってた。


「絶対困っている人を助けるの」


「正しいことをすれば神様は助けてくれるよ」


「星はいっつもあんたを見てるんだからね」


  だから裏切らない。天体も神も愚かな人間でさえも。


 地上に住む神もきっと僕の事、ちゃんと正しい目で見ていてくれてるはずだ。世の中の好きなようにほざいている人たちは見られているのに気づいていないだけだよ。


 罪は罪を呼ぶ。こうしてこの世界は廻っているんだから、ね。

 閲覧ありがとうございました!初回は少し文字量が少なめです。

アポロ君はひねくれものですがこの先も続けて読んでくださると嬉しいです。よろしくお願いいたします。


※ この先物語内で誤字などがございましたら、気づいた時点で修正させていただきます。物語内容には影響はございません。ご理解の程よろしくお願いします。

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