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転生治癒師の恋物語 〜聖女様と王子様の仲を取り持ったら、別の王子様に気に入られました〜  作者: 藤なごみ


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第六十八話 討伐完了かな?

 その間に私はある程度の負傷者の治療を終え、搬送用の馬車に乗せていった。

 ある程度馬車に負傷者が乗った時点で王都への搬送を開始したが、もちろん護衛の兵もつく。

 なお、搬送用の馬車に乗るのは私が治療しても完全に治せなかった兵のみで、私の治療で完治した兵はそのまま直轄領に行くことになった。


「アーサー様は、この後どうしますか?」

「私は一旦王都に帰るぞ。これだけの魔物を倒せば数日は安泰だし、それにお前らの無事を伝えないとならない」


 アーサー様の返答は至極当然で、私も応援部隊扱いだ。

 この後どうしようかなとおもったら、ここであまり良くない情報が兵からもたらされた。


「報告します。魔物の一部が撃退を逃れて、直轄領の守備隊と交戦しました。全て撃退したのですが、負傷者が複数出ている模様です」

「ちっ、そっちにも逃れたものがいるのか。となると、王都に帰るのは明日になるな」


 アーサー様は頭をポリポリとかきながら面倒くさそうに話をしていたけど、負傷者がいるのなら直ぐに治療しないといけない。

 幸いにしてスラちゃんの血抜きも全て終わって、オークキングもアイテムボックスにしまっていた。

 シルバも頑張りましたといい笑顔を見せていたが、残念ながらまた毛並みが血まみれだ。

 私は広範囲の生活魔法を放ち、全員を綺麗にした。

 そして、負傷兵を運ぶ部隊は王都に向かい、それ以外の兵は直轄領へ進み始めた。

 馬の脚で十分もあれば着くらしく、改めて街道で魔物の大群を食い止めて良かったと実感した。


「わっ、思ったよりも酷い状況ですね……」

「これは良くない。リン、直ぐに治療してやってくれ」


 直轄領の防壁前には、複数の負傷兵が集められていた。

 また最初に広範囲生活魔法を放ち、その後は一人ずつ治療していった。

 ルーカス様とアーサー様は守備隊の責任者と話をしていたが、幸いにして死者は出なかったらしい。

 負傷兵も、私の回復魔法で全快できる程度だったのも幸いだった。


「よし、次はあそこにあるものを運んでこい」

「ウォン!」


 シルバも、馴染みのベテラン兵に指示されて魔物を一箇所に集めていた。

 スラちゃんもドンドンと魔物の血抜きをしていき、またまたアイテムボックスに収納していった。

 スラちゃんのアイテムボックスは、本当に底なしだぞ。

 さて、治療を終えた私は探索魔法で周囲を確認してっと。


 シュイン、もわーん。


 あっ、これはヤバい。


「ルーカス様、アーサー様、複数の反応がこちらに向かって来ています」

「血の匂いを嗅ぎつけたのか。リン、撃退するぞ」

「治療した兵は、直ぐに防壁の中に入れろ。元気なもので、魔物を撃退する」


 反応の移動速度から考えるに、恐らくオオカミ系の魔物だろう。

 ルーカス様とアーサー様が兵に指示を出す中、私は再びミスリル製の剣を手に取った。


 ガサガサ、ガサガサ。


「「「ガルルル……」」」


 程なくして現れたのは、やはりというかフォレストウルフの群れだった。

 とはいえあまり時間をかけてはいられないので、私は身体能力強化魔法を全開にして一気にフォレストウルフに斬り掛かった。


 シュイン、ザシュ、ザシュ!


「相変わらずリンは強いな。もう終わったか」

「フォレストウルフの群れは、普通ならかなりの脅威だ。今のリンにとっては、相手にもならないな」


 ルーカス様とアーサー様が何か言っているが、魔物の反応はまだまだ残っていた。

 フォレストバイパーやビッグベア、更にはブチイノシシの大群までやってきた。

 そして、最後にコイツラが再び姿を現した。


「「「ブヒー!」」」


 数は多くないけど、再びオークが姿を見せた。

 とはいえオークキングはいないし、数も十頭しかいない。

 私、スラちゃん、シルバで直ぐにオークを倒し、ようやく一息ついた。


「ふう、これで大丈夫かな。シルバ、ちゃんとスラちゃんの言うことを聞いて血抜きの手伝いをするんだよ」

「ウォン!」


 再度探索魔法を使って周囲を確認したが、森の中から悪意のある反応はなかった。

 スラちゃんにシルバのことを任せ、私は剣についた血を払って魔法袋にしまってからルーカス様とアーサー様のところに向かった。


「ルーカス様、アーサー様、当分は大丈夫のようです」

「リン、助かった。負傷兵の治療の続きをしてくれ」

「後は、兵に任せていいだろう。巡回を強化し、何かあったら連絡を受けて対応すればいい」


 アーサー様の指示が今後の基本線らしく、実際に兵の巡回も強化されていた。

 直轄領の守備隊員も、後は任せろと言ってくれた。

 なお、私が治療をすると、守備隊員の負傷兵は最初にあった時と明らかに態度を変えていた。

 恐らく、私はただの治療兵だと思われていたらしい。

 今はともかくとして、平穏な状況ならそれでも良いんじゃないかなと思ったりもしていたのだった。

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