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転生治癒師の恋物語 〜聖女様と王子様の仲を取り持ったら、別の王子様に気に入られました〜  作者: 藤なごみ


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第六十四話 苦戦しているルーカス様のところに合流

 どのくらい時間が経ったのだろうか。

 シルバが本気で走っているので実際にはそんなに時間はかかっていないのだろうが、私にはかなり長い時間だと感じてしまった。

 そんな少し焦っている私の手を、スラちゃんが優しく触手で撫でてくれた。

 私の気持ちを落ち着かせようとしてくれて、やはりスラちゃんは凄いスライムだととても感心した。

 すると、ここで私の探索魔法に反応があった。


「シルバ、スラちゃん、この先の街道に複数の反応が!」

「ウォン!」


 私の声にシルバは了解と一鳴きし、スラちゃんも了解と触手をフリフリとした。

 もうすぐだと、私も気持ちを引き締めた。

 程なくして、数多くの魔物とそれを食い止めようとする兵の姿があった。

 更に、あの人の姿も私の目に飛び込んできた。


「ルーカス様!」

「リン、何故ここに!?」


 ルーカス様は部隊を指揮するのに精一杯で、兵よりも先に駆けつけた私のことを不思議そうに叫んでいた。

 しかし、ルーカス様の後ろには数多くの怪我人がいて、軍も防衛ラインを破られそうだ。

 とにかく、魔物の数を減らさないといけない。


「シルバ、魔法障壁を展開して魔物を蹴散らして!」

「ウォン!」


 シルバは、了解と一鳴きして魔法障壁を展開しながら更に加速していった。

 私は、魔法袋からミスリル製の剣を取り出し、身体能力強化魔法を全開にして一気にシルバから飛び上がった。


「えーーーい!」


 シュイン、ザクッ、ザクッ。


「「「ウガアアア!」」」


 私は魔物がひしめき合う中心部に剣を振るいながら降り立ち、着地と同時に複数の魔物を切り捨てた。

 なおも、身体能力強化魔法を全開にして一気に魔物を切り裂いた。


 ズドドドド!

 ズドンズドンズドン!


「ウォーン!」

「「「グギャー!」」」


 シルバも、魔法障壁を展開しながら猛スピードで魔物の群れに突っ込んだ。

 シルバに跳ねられた魔物が次々と宙を待っていき、一気にその数を減らした。


 サッ。


「流石はスラちゃんだ。直ぐに負傷者にポーションを回すのだ!」

「「「はい」」」


 その間に、スラちゃんはルーカス様にアイテムボックスにしまっていたポーションなどを配っていた。

 更に、負傷者が襲われないように魔法障壁を展開して守っていて、酸弾による攻撃までしていた。

 私達が到着して十分程で一気に形勢逆転し、軍にも余裕が生まれた。

 私も、攻撃の手を止めて一度ルーカス様の所に向かった。


「ルーカス様、助けに参りました」

「リン、助かった。しかし、まだ戦闘は続いている。詳しい話は、戦闘を終えてからだ」


 今は、こうしてお互いに無事であると確認できればいい。

 ルーカス様も剣を手にして豪華な軍服が返り血で染まっていたが、指揮官が前線に出なければならない程追い詰められていたという証拠だった。

 私は魔法袋からポーションを始めとする複数の治療薬を取り出し、軍に引き渡した。

 そして、一人ずつ治療する時間も惜しいので広範囲回復魔法を使うことにした。


 シュイン、シュイン、ぴかー!


「おお、何という魔法の光なのだろうか」

「怪我が一気に治っていくぞ」


 流石に広範囲回復魔法なので普通の回復魔法よりも効果は弱いけど、それでも多くの兵を治療できた。

 重傷者もいるが、今の広範囲回復魔法である程度治療できたし、戦闘が終わってからしっかりと治療すればいい。

 私は、頭の中をそう切り替えて目の前にいる大量の魔物に意識を切り替えた。


「ここが踏ん張りどころだ。追加兵も向かっているし、何としてでも魔物を倒すぞ!」

「「「おおー!」」」


 ルーカス様が、再度兵に気合を入れた。

 この街道の先には、そこそこの規模の王国直轄領がある。

 魔物が押し寄せたら、とんでもない被害が出てしまう。

 既に、町では冒険者も動員して守りを強化しているという。


「ウォン、ウォン!」


 ザシュ、ザシュ!


 シルバも数多くの魔物を倒していて、銀色の毛並みが返り血で真っ赤に染まっていた。

 私も多くの魔物を倒していて、治療兵の軍服が魔物の血で染まっていた。

 しかし、私もシルバもそんな事を気にしている余裕はなかった。

 スラちゃんは負傷兵と本陣の守りの強化に徹していて、時々ピンポイントで酸弾と魔力弾の長距離狙撃を行っていた。

 スラちゃんがいれば後ろの守りは大丈夫だと思い、私はミスリル製の剣を改めて握りしめて魔物の群れに突っ込んでいった。

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