僕が異能者になった日
プロローグ的な?感じです。
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「」 小学校5年の夏、いつもの様に友達と一緒に虫捕りをしていた。
「おーい、駆こっちにセミがいるぞー」
「うん、今行くよ」しかし、この日は山の奥まで虫を捕りに行ってしまったんだ。この先の未来に不幸が降りかかるとも知らずに…
山に行けば当然野生生物だっている。
そう、セミ捕りに夢中になっていた僕達は気付かなかったんだ。僕達に向かって一心不乱に走ってくる謎の影に。
『うわぁぁぁぁぁっぁあ!!!』僕達は叫んだ。
僕達の前には、黒い塊もとい熊がたっていた。僕と友達は腰を抜かしてしまった。
僕は考えた。この目の前にいる化け物から、どうやったら逃げることが出来るのかと。
大の大人でも死に追いやる熊から逃げることができるのかと。
そんなちんたらと考えてる暇もなく熊は僕に襲いかかる。
その時、僕はお祖父ちゃんが猟銃を使って熊を撃っていた
事を思い出した。 それが死ぬ前に見る記憶だと思っていた。
しかし振り上げられた熊の腕は落ちてこない。目を開けて見ると石を投げる友達の姿が見えた。
「駿!何をしてるの!?君が狙われる!」僕が言った通りに、熊が駿の方に向かって雄叫びをあげる‼️
この時体中に駆け巡るものがあった!自分が熊を倒せるならば
と考えた武器のイメージが強くなる。
気付くと手の中に硬いものがあった。それは、お祖父ちゃんが
使っていたような猟銃だった。
そこからは、お祖父ちゃんに教えてもらった様に体が自然自然と動いた。駿と熊の距離は5mもない。一か八か引き金を引いた!
ダァァン!けたたましい音が山に響く。
やった!と思って熊の方を見た。そこには、倒れた熊と驚く駿の姿があった。
「お前…それどこから出したんだ?」駿がおずおずと聞いてくる。
「僕もわからない。出した僕が一番驚いてるよ」死んだ熊を見ながら「帰ろうか。」と僕が言って駿と帰ることにした。
家に着くと駿が言った。
「この事お母さんに話してもいいか?」
「うん…大変な事だし話さなくちゃ駄目だと思う。」
「そうだなよし!今日は解散だな!また明日遊ぼうぜ!」
「うん。また明日ね。」
その日は気軽な感じで解散した。
家に帰ると直ぐに駿の家から電話がかかってきた。
「はい佐藤です。……あっ駿くんのお母さん?どうかしましたか?」
僕のお母さんがこっちを見ながら電話に出た。
………あれはお前なんかやらかしたか?と問いかける目だ。
「ええ…はい…え?家の駆が銃で熊を撃ち殺した?そんな馬鹿な話
あるわけないじゃないですか。ええ…はい…解りました。今すぐ夫
と息子で向かいます」
母がこちらに来る。
「駆?猟銃で熊を撃ち殺したって聞いたけどそんなことしてないよね?」
「うんうん…僕が殺したの。僕にも解らないけどなんとかしなくちゃって思ったら、お祖父ちゃんの持ってた様な猟銃が手に有ったんだ」
そう言ってさっきの感覚を思い出しながら同じ事を試みる。
するとまた手には猟銃があった。
「こんな感じ…………」
「どういうことなの…まさか自分の子供が異能者なんて…」
どういう事?異能?なにそれ
「あのね駆?テレビで魔法が使える人が50万人ほどいのその人
は皆こんな感じで不思議な事が起きたの。お母さんはねそういった危ない人達が嫌いなの。周りの人だってそう。テレビで観る
分にはいいのでもそんな危ない人が近くにいたら怖いでしょ?
だから皆嫌いなの。」
「僕の事は嫌いになったの?」恐る恐る聞いてみる。
「うんうん大好きよ。駆はね」
「うんありがとう」
「さあ、そこで見てるお父さんと一緒に駿くんの家で話に行こ
う」
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「……異能者の子と家の大切な息子を遊ばせる事は出来ません。」
そう駿のお母さんにいい放たれた。
「そんな…」
「おい!母さん勝手に決めんなよ!俺は駿ともっと遊びたい!
明日の遊ぶ約束をもうしてるんだよ!」
「お前には関係ない!異能者と仲がいいとわかったら周りに何を
言われるかわからないんだぞ!」
その時お父さんが立ち上がる。そして頭を下げる
「え?お父さん!?」
「お願いします!明日だけ明日を最後に遊ばせませんから
駿くんと息子をもう一度遊ばせて遊ばせてくれませんか?」
駿のお母さんは驚きながら。わかった様な顔で
「……解りました明日で最後ですよ。」
「やった!」
「やったな!」
明日を楽しみにしながら駿の家を去った。
次の日、駿のいたマンションの部屋はもぬけの殻になっていた
僕が異能者という話をマンション中に広めてからいなくなっていた。
後編も見てね。
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