表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/25

大人達の会話

戦いの裏で、大人達の会話が繰り広げられていた。

試合が終わり、この大きな家の最奥の間で、2人の人物が対峙していた。

1人は、二ホアニアの王女アリア。もう1人は、外交用のスーツに身を包んだ女性だ。

「この度の試合は、我が国の勝利です。こちらの要求通り、今後5年間、我が国への試合申請を行わないことを約束してもらいます。」

「...分かった。」

スーツを着た女性が不満気に了承する。

「それと、こちらからはジャンヌさんを引き抜かせてもらいますね。」

「なっ、それだけは...!」

「規定、って分かってますよね?」

有無を言わせない言いようで相手を黙らせる。

「珍しく代理人も立てずに直接顔を見せたので期待したのですが、期待外れだったみたいですね。」

アリアと顔見知りのこの女性は、普段こういった場は、自身が赴かず代理人を立てている。

悔しそうな顔をしながら、書類にサインをし、席を去ろうとする。

しかし、それをアリアが呼び止めた。

「聖剣を使って何をしようとしたのですか?」

「...貴女には関係のない話だ。」

「いいえ。あります。なんせ、あの剣は私が作り上げたものですから。」

女性は沈黙を貫く。すると、変わってアリアが話し出した。

「神聖化計画、でしたっけ。よくもあんな馬鹿げた計画を思いつきましたね。」

「何故それを!?」

「そこそこ顔は広いので。それで、何でしたっけ?聖剣を用いて、それに適応する人間に聖剣を憑依させ、その人間を神格化させる、でしたっけ。」

一旦言葉を区切り、女性を見据える。

「無理ですよ。聖剣は、そんな擬似的な神を作るために作られたものではありません。二度とそんな馬鹿げた考えが出来ないように、矯正してあげましょうか?」

その顔を見た女性は、真っ青な顔をして部屋を飛び出していった。ドアが閉じられ、部屋にはアリア1人になる。

「...擬似的な神、ですか。」

アリアは窓の外を眺め、未だに喜びを味わっている選手達を眺める。

「まだまだ、これからですね。」

席を立ち、不知火達の元へ向かう。

先程とは違った品の良い表情で、祝福の声を届けに向かった。


結論から言うと、ジャンヌの告白は有耶無耶にされた。主な原因としては、ルナとシズクを始めとするメンバーが、ジャンヌを無理やり相手ベンチへと返していったからだ。

「返事、待ってますからねー!」

遠のいていく声を聞きながら、どうしてこうなったんだと、不知火はぼーっと、ジャンヌの帰って行く方向を眺めていた。

アリアが駆け寄ってきて、祝いの言葉と、今回ジャンヌを引き抜いた事を伝える。すると、ルナやシズクが不機嫌になったのは言うまでもないことだろう。

状況が読み込めず、アリアはアタフタしたが、最後は皆笑顔で、勝利の喜びを味わっていた。

次回から、ラブコメっぽさがようやく出てきます(本当にやっと)。

今まで異世界サッカーだった分、頑張って異世界(恋愛)のお話にします笑笑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ