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この世界のサッカー


「んで、そもそもあんた誰?」

「あっ、申し遅れました。私、二ホアニア王国の第1王女のアリアと申します。」

そう言って彼女は品良くお辞儀をした。

「ほうほう。...ん?王女?」

「はい、正真正銘この国の王女です。」

若干20歳にもならないであろう、美しい見た目をしているこの女性。

長い髪、綺麗な銀髪、何よりも柔らかい雰囲気が、この女性を品良く表している。

「へぇ...と、とりあえずさっきの話を詳しく聞かせてもらえますか?」

「もちろんです。ですが、ここで話すのもあれですので、場所を変えましょう。」

そう言って、着いた場所はとんでもない豪邸だった。

「すごいな、これ...しかも、庭にサッカーコートもあるじゃねぇか...」

「えぇ、普段ここで代表選手達が練習をしたり、代表戦を行ったりしているんですよ。」

そうして案内された部屋は、正に豪華というような部屋だった。

「それでは、早速説明をしましょう。」

そうして、この国の、この世界のサッカー事情について話し始めた。


「サッカーで戦をしている!?」

「はい、この世界では国同士の争いを、全てサッカーの対戦を用いています。」

聞いた話を簡単に纏めるとこうだ。

この世界では戦争を禁じられ、国同士の問題は全てサッカーの勝敗で決められる。

対戦前に勝った際の要求などが提示され、それを認めれば勝負となる。また、勝者は敗者から選手を1人引き抜くことが出来、戦力の補強及び、敵の戦力を弱めることが出来る。

そして、何より...

「基本的に選手は全員女子って...」

「男性だけが行うと、激しい殴り合いなどが起こる可能性があるとのことで、基本的に女性のみで、というルールになったそうです。」

「いわゆる、な●しこジャパンってことか」

「なで●こ?」

「まぁ、気にしないでください。」

つまりは、女子サッカーの国取り合戦。

うんうん、これなんてイナ●マイ●ブン?

「だいたいは分かった。それで、この国って強いのか?」

「えっと、それがですね...」

アリアは少し恥ずかしそうに下を向いた。

何を恥ずかしがることがある。貴女の顔は美しいのだから。しかし、当のアリアはこちらの邪な思考に気付いておらず、気まずそうに口を開いた。

「私達の国は、現在序列50位...えっと、最下位です...」

「」

正に言葉を失ったとはこのことだろう。

オレは何も言えずに、アリアを見ていた。

「いい選手は一杯いるんです!皆、素晴らしい才能を持った子達なんです。けど、チームが上手くまとまらなくて、中々勝てずになってしまって、それで誰か監督をしてくれる人を探していたのですが...」

「それでオレをスカウトしたってことか。でも、なんでオレなんだ?別にチームを纏められるなら、誰だって良かったんだろ?」

視線を投げ掛けると、アリアは少し微笑んでこう言った。

「貴方が、楽しそうにサッカーをしていたからです。」

そう言われて、オレはどこか心が温まる感覚を覚えた。金のため、名誉のため、社会的地位のため、そんなことを考えながらプレーをしてきたチームメイトと衝突し、チームを離れ、サッカーから離れた自分が、間違ってなかったと肯定してくれたような気がした。

「今では確かに争いのためにサッカーが用いられています。でも、元々は皆、ただただサッカーを楽しんでいた。私は、もう一度その時代に戻りたいんです。」

どこか懐かしむように話すアリアは、きっと誰かと一緒に過ごした日々を思い出しているのだろう。その姿はとても儚く見えた。

「なので、お願いします。我が国の代表チームの監督になって下さい!」

迷わなかった、なんて言ったら嘘になるだろう。でも、気付いたら口から言葉が出ていた。

「いいですよ。オレに任せてください。」

まだこの世界のことは分からない。

それでも、サッカーを楽しむこの気持ちを守るために、オレはこの世界で戦うことを決めた。


「では、早速コートに案内しますね!」

ちなみに余談だが、部屋は豪邸の一室を充てられた。契約金もかなり高額だったようで、周りにいた従者達も驚いた様子だった。

コートには選手が集められているようで、期待を胸に秘め、コートに向かった。

そこにいたのは、美少女、美少女、美少女!!まさに、美少女の楽園だった。

次からメインの子達が登場。

アリアはサッカーが好きな王女様で、今後いろいろ活躍してもらうつもりです!

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